「11時間通路1本の機体で飛ぶ」斬新コンセプトのエアバス新型機、実用化秒読みに! 鍵の「型式証明」ついに習得

AI要約

エアバスが開発中の新型旅客機「A321XLR」が欧州航空安全庁(EASA)より型式証明を取得し、実用化が確定。

A321XLRはA320ファミリーの最新型で、約8700km、11時間の航続距離を持つ超長距離機。初の運航予定は2024年夏頃。

型式証明取得は安全基準クリアの証。LEAP-1Aエンジン搭載機が認定され、P&Wエンジン搭載機も後半に認定予定。

「11時間通路1本の機体で飛ぶ」斬新コンセプトのエアバス新型機、実用化秒読みに! 鍵の「型式証明」ついに習得

 ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスは2024年7月19日、同社が開発を進めている新型旅客機「A321XLR」が欧州航空安全庁(EASA)より型式証明を取得したと発表しました。このことで、同型機の実用化は、ほぼ確実されたということになります。

 A321XLRは、エアバスのベストセラー旅客機、A320ファミリーの最新派生型です。同機はA320胴体延長タイプ「A321neo」をベースとし、航続距離の延長が図られています。型番末尾の「XLR」は「エクストラ ロング レンジ(超長距離)」の略で、距離にして約8700km、11時間のフライトができる航続距離を強みとします。A321XLRはこれまでに500機以上の受注を獲得しており、初めて運航する会社はスペインのイベリア航空で、就航は2024年夏頃の予定です。

 型式証明は、その飛行機のモデルが一定の安全基準を満たしているかどうかを、国や地域ごとに当局が審査する制度で、新型機の実用化・量産化における最大のカベのひとつです。これをクリアすることで、機体ごとにメーカーが(取得前より大幅に項目が省略された)所定の検査を実施するだけで航空会社に引き渡せるようになります。

 今回型式証明を習得したのは、CFMインターナショナル社製「LEAP-1A」エンジンを搭載したタイプで、プラット・アンド・ホイットニー社製エンジンを搭載した同型機については2024年後半に型式証明を取得する予定としています。