JALvsANA! コロナの傷が浅かったのはどっちだ…大復活で利益益1000億円台が株価は下落傾向

AI要約

航空会社の業績はコロナ禍からの回復が進んでおり、JALとANAの業績推移に焦点を当てている。

JALは2023年3月期から黒字に復帰し、2025年3月期には最終利益1000億円到達が予想されている。

国土交通省からの注意を受けつつも、JALの業績は順調に立ち直りつつある。

JALvsANA! コロナの傷が浅かったのはどっちだ…大復活で利益益1000億円台が株価は下落傾向

 アフターコロナとなり、コロナ禍で業績が大きく落ち込んだ航空会社も業績の回復が明らかだ。しかし航空会社がコロナ禍で負った傷は未だ癒えていない。株価も昨年夏をピークに下落が続いている。

 コロナ禍からの回復の途上にある、JALとANAの業績を見てみよう。みんかぶプレミアム特集「決算書1000本ノック」全12回の第8回。

 2020年から始まったコロナ禍で、世界中の企業が大きな打撃を受けました。その中で海外への出張や旅行が長期に渡り完全にストップしたため、航空業界が受けた打撃は特に大きいものとなりました。また航空会社は多くの航空機を保有するため、固定費の高い企業としても知られています。固定費が高いため、損益分岐点を超えると急激に利益が出る反面、損益分岐点を超えるまでは大きな赤字が続きます。

 東京や大阪などでは、コロナ禍前よりも外国人観光客の姿を見かけるようになり、完全にアフターコロナを迎えています。その中で、航空会社の業績はどのようになっているのでしょうか?  JAL<日本航空:9201>とANA<ANAホールディングス:9202>の業績推移を見てみましょう。

 JALの業績推移は以下となっています(IFRS基準)。

・2021年3月期 売上収益4812億円、税引前利益▲4040億円、当期利益▲2866億円

・2022年3月期 売上収益6827億円、税引前利益▲2466億円、当期利益▲1775億円

・2023年3月期 売上収益1兆3755億円、税引前利益524億円、当期利益344億円

・2024年3月期 売上収益1兆6518億円、税引前利益1393億円、当期利益955億円

・2025年3月期(予想) 売上収益1兆9300億円、当期利益1000億円

※当期利益=親会社の所有者に帰属する当期利益

 2022年3月期の赤字を最後に、2023年3月期から黒字に復帰しました。業績は順調な回復が続いており、2025年3月期は最終利益1000億円到達の予想です。

 滑走路での航空機同士の接触事故などにより、国土交通省から厳重注意を受けているJALですが、業績としてはコロナ禍から順調に立ち直りつつあります。