「胃腸バテ」一番の原因は?…専門医に学ぶ!夏の「胃腸バテ」対策

AI要約

夏の時期は、胃腸の不調を訴えて病院を受診する人が多い。胃腸の働きが低下することによる「胃腸バテ」が原因であり、放置すると感染症を含むさまざまな病気リスクを高めることがある。

胃腸の働きが弱ると免疫力も低下し、感染症などのリスクが高まる。自律神経の乱れが夏の胃腸バテの主な原因の一つであり、寒暖差の影響も大きい。

自律神経の乱れによる胃腸の不調は、ストレスが加わると胃の消化機能が低下し、様々な症状を引き起こす。エアコンの使用や室内外の温度差が乱れを助長する。

「胃腸バテ」一番の原因は?…専門医に学ぶ!夏の「胃腸バテ」対策

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。

メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

ドクターは、ファミリークリニックひきふね 院長 消化器病専門医 消化器内視鏡専門医 医学博士 梅舟仰胤先生です。

今回のテーマは「~食欲不振・胃もたれから感染症まで~夏の胃腸バテの意外な原因」

夏の時期は、胃腸の不調を訴えて病院を受診する人が多いそうです。その原因が、胃腸の働きが低下する事によって起こる「胃腸バテ」。胃腸バテになると、消化不良・食欲不振・胃もたれなどの症状につながるだけでなく、放置すると感染症をはじめ様々な病気のリスクを高めてしまうのだとか。そこで今回は、夏の胃腸バテの原因と胃腸バテ知らずで夏を乗り切る方法を専門医に教えてもらいました。

免疫細胞の大部分は腸に存在しているそうです。そのため、胃腸の働きが弱ると免疫力が下がり、夏風邪などの感染症はもちろん重篤な病気のリスクを上げてしまうそうです。

胃腸バテの一番大きな原因とされているのが、自律神経の乱れだそうです。自律神経とは血管拡張・発汗など、自分の意識とは関係なく働く神経機能の事。胃腸の働きもコントロールしており、胃酸の分泌も自律神経の働きによるものなのだとか。そんな自律神経は、夏に大きく乱れがちだそうです。

室内と室外の寒暖差が5~7℃を超えると、自律神経が乱れやすくなって身体に色々なストレスがかかり始めると言われているそうです。気象庁の統計では、最も寒暖差は大きいのは3~5月で朝晩の寒暖差は平均9.5℃。8月の朝晩の寒暖差は平均8.2℃で春より小さいそうですが、近年は記録な暑さが続いているため室内を強力に冷やすようになり、その寒暖差はより大きくなる傾向にあるそうです。

<寒暖差が大きいと自律神経が乱れるのはなぜ?>

私たちの身体は、自律神経が体温を一定に保つことにより機能が正常に働いています。暑い環境では熱を逃がし、寒い環境では熱を作ることで平熱を維持しているのだとか。ところが、エアコンが効いた屋内と暑い屋外を行き来すると、その温度差に対応するため自律神経が休む暇なく働きすぎてしまい、必要以上にエネルギーを消費。その結果、自律神経が乱れ様々な不調につながってしまうそうです。

<自律神経の乱れと胃腸の働きの関係>

先生によると、自律神経の乱れによる不調の中で、大きな割合を占めるのが胃と腸。本来胃は、副交感神経が優位になっているリラックスした状態の時に、うまく消化する事ができるそうです。しかし、ストレスが加わって交感神経が強く働くと胃粘膜への血流量が減り、胃のぜん動運動が低下してしまうのだとか。その結果、胃全体のパフォーマンスが低下し食欲不振・下痢・便秘・倦怠感などさまざまな症状が現れるそうです。