公文書誤廃棄で国に賠償命令 石綿労災巡り 神戸地裁

AI要約

労働基準監督署がアスベスト(石綿)被害で死亡した男性の労災認定記録を誤廃棄したことが問題となり、遺族が国に約300万円の損害賠償を求めた訴訟が神戸地裁で行われた。

裁判官は、誤廃棄された記録が死亡と石綿被害の因果関係を立証する重要な資料であると認定し、国に約1万円の賠償を命じた。

初めて公文書の誤廃棄による国家賠償法上の違法性が認められたこの判決は、注目されるものである。

 労働基準監督署がアスベスト(石綿)被害で死亡した男性の労災認定記録を誤廃棄したのは違法だとして、遺族が約300万円の損害賠償を国に求めた訴訟の判決が11日、神戸地裁であった。

 野上あや裁判長は、誤廃棄された記録について、死亡と石綿被害の因果関係を立証する重要な資料だったと認定し、国に約1万円の賠償を命じた。

 原告側の代理人弁護士によると、公文書の誤廃棄で国家賠償法上の違法性が認められるのは初めて。