平和記念式典に115カ国参列へ 過去最多の見通し 広島市

AI要約

広島市は8日、8月の原爆の日に開催する平和記念式典の概要を発表した。参列予定は115カ国と欧州連合(EU)代表部で、昨年を上回る見通し。

核保有国が出席予定で、米国は調整中。ロシアには3年連続で招待状を送っていない。市担当者は参列予定国の増加を戦争や紛争が続く世界情勢と関連付けている。

イスラエルの招待を巡り、被爆者団体から反対の声があったが、広島市は平和への一歩を期待して招待状にメッセージを記載。被爆者の思いを受け取っていただきたいと述べた。

 広島市は8日、8月の原爆の日に開催する平和記念式典の概要を発表した。

 参列予定は今月7日時点で115カ国と欧州連合(EU)代表部で、過去最多だった昨年(111カ国とEU)を上回る見通し。

 核保有国では、英国、フランス、インド、イスラエルが出席予定。米国は調整中で、中国、パキスタン、北朝鮮は未回答という。ロシアには3年連続で、招待状を送っていない。

 市担当者は参列予定国の増加について、「戦争や紛争が続く世界情勢の中、広島の被爆の実相や平和への思いなどが改めて注目されたのではないか」と述べた。

 また、パレスチナ自治区ガザ侵攻を続けるイスラエルの招待を巡り、被爆者団体などから反対の声が上がっていたが、「このような時だからこそ被爆者のメッセージに触れ、平和に向けた一歩を踏み出してほしいと招待状に書き添えた」と説明。「われわれの思いをきちんと受け取った上で出席していただけると受け止めている」と話した。