勤続27年ヤマト運輸社員、1人でストライキ「倉庫暑すぎ」 会社側の驚きの対応とは

AI要約

ヤマト運輸の男性社員が倉庫内の過酷な労働環境に対し、熱中症対策不十分を理由にストライキを行った。

男性は病院で熱中症と診断されるほどの暑さの中、作業を続けており、改善を求める団体交渉も行ったが効果が薄いと感じた。

ヤマト運輸は対策を進めていると主張しているが、男性はファン付き作業服や扇風機の支給などを求めている。

勤続27年ヤマト運輸社員、1人でストライキ「倉庫暑すぎ」 会社側の驚きの対応とは

 宅配大手のヤマト運輸に勤務する男性社員が、会社側の熱中症対策が不十分だとして、たった1人でストライキに踏み切りました。

 ヤマト運輸の本社前で「ヤマト運輸はエッセンシャルワーカーの命を守れ!」と訴える勤続27年の男性社員(55)が19日、一人でストライキを実施しました。

 普段は、ヤマト運輸の兵庫県内の倉庫で仕分け作業を担当している男性。しかし、その倉庫が暑すぎるというのです。

社員

「倉庫内の温度は、すでに40℃を超えています。私は身体を壊してしまい、病院にかかりながら、だましだまし働いている状態です」

 男性が先月撮影した倉庫内の気温計は、最大40℃まで計測できるところ、針は振り切れ、熱中症指数は「危険」を指しています。

 男性はこの暑さの中、常にヘルメットをかぶりながら、時には最大30キロの荷物を運ぶこともあるといいます。

社員

「吐き気がするとか、立ちくらみがするとか、そういうのは、もうとっくに通り越していて」

 男性は先月、労働環境の改善を求めて、ヤマト運輸側に団体交渉を申し入れました。

 すると、業務用の扇風機とスポットクーラー2台が追加で設置されるなどの対策が講じられましたが、男性はそれだけでは不十分だと話します。

社員  

「怒りというか、つらいというほうが上回っちゃっているので、8月に入ってから体調がかなり悪くなってきたので、病院に行って(医師から)『熱中症だね』と即答で言われました」

 しかし、団体交渉を申し入れた後に、男性が職場で目にしたのは、まさかの光景でした。

 熱中症対策が不十分だとして、ヤマト運輸の倉庫で働く男性社員が労働環境の改善を求めて行った、たった一人のストライキ。

 男性は先月、会社側に倉庫の気温を把握するよう求めました。しかし、その後、思わぬ事態が…。

社員

「団体交渉の申し入れをした後、気温計がなくなっていました。『その気温計は潰れていたんだよ』という説明があったので、故障している気温計なので回収したという会社側の言い分だと思う」

 さらに、男性が撮影した気温計では、40℃以上に針が振り切れていましたが、ヤマト運輸側は「気温計は最大で36℃だった」と主張したといいます。

 男性は、ファン付きの作業服や首に巻く扇風機の支給などを会社側に求めています。

 一方、ヤマト運輸の担当者は「今回は個別の事案になるため、回答は控える」としたうえで、「スポットクーラーやネッククーラーの導入など、対策は進めている」と説明しています。

(「グッド!モーニング」2024年8月21日放送分より)