非公開の報告書、ネット流出か 旭川いじめ、黒塗りなしで 北海道

AI要約

北海道旭川市で2021年3月、いじめ被害を受けた中学生の凍死事件で、いじめ調査報告書がインターネット上に流出していることが判明。

流出した文書は市教育委員会が作成したもので、黒塗り処理がされずに公開されていた。市民団体は事実を明らかにするために公開したと説明。

報告書は遺族の意向で一部非公開となっていたが、市教委など一部で処理がされていない文書が存在。対応が検討されている。

 北海道旭川市で2021年3月、いじめを受けていた中学2年の広瀬爽彩さん=当時(14)=が凍死状態で見つかった問題で、いじめに関する調査報告書とみられる文書の非公開部分が黒塗りにされていない状態でインターネット上に流出していることが25日、分かった。

 市教育委員会が確認を進めている。

 流出した文書は、市教委の第三者委員会が22年にまとめた調査報告書のほぼ全文とみられ、いじめ撲滅をうたう市民団体が運営するサイトに掲載されていた。同団体は同日、黒塗り処理をせずに掲載した理由について、「爽彩さんが何に悲しみ、苦しんでいたのかを、社会に正しく理解してもらうために、事実を明らかにする」などとサイトで説明した。

 調査報告書は、遺族側の意向でプライバシーに関わる部分を非公開とし、黒塗り処理した上で22年9月に公表された。市教委によると、処理が施されていない報告書を持っているのは、市教委と道教委、文部科学省など一部に限られるという。

 市教委の担当者は、遺族側に流出の可能性を伝えたとした上で、「文書が本物かを含め、対応を検討している」と話した。