ロシアでBRICS外相会議 中国と協調、西側けん制狙う

AI要約

ロシア中部ニジニーノブゴロドでBRICS外相会議が開催された。会議では多極主義を旗印とする協調が強調され、G7サミットを前に西側諸国へのけん制が意図されている。

BRICS加盟国はウクライナ侵攻に中立か融和的な立場を取っており、ウクライナ主導の平和サミットへの不参加も決定される可能性がある。

プーチン大統領はBRICSの加盟国拡大に期待を示し、中立を保つ姿勢を強調している。

ロシアでBRICS外相会議 中国と協調、西側けん制狙う

 ロシア中部ニジニーノブゴロドで10日、新興国グループ「BRICS」外相会議が2日間の日程で開幕した。

 ウクライナ侵攻を続けるロシアが今年の議長国を務め、10月22~24日に中部カザンで開催する首脳会議に向けた調整に当たる。

 ロシアのラブロフ外相は中国の王毅共産党政治局員兼外相と個別に会談し、米国一極主義に対抗する枠組みとして、多極主義を旗印とするBRICSで協調する姿勢で一致。イタリアで13~15日に開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、西側諸国のけん制を狙うとみられる。

 ロシアのプーチン大統領は7日、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムで「BRICSには今年、サウジアラビア、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、エチオピアが加わった」と歓迎。さらなる加盟国拡大にも期待を示した。

 2022年に始まったウクライナ侵攻に対し、BRICS加盟国はいずれも中立を保つかロシアに融和的な立場。今回の外相会議で、ウクライナのゼレンスキー大統領が提唱し、ロシア抜きで15、16両日にスイスで予定される「平和サミット」への不参加を事実上確認する可能性もある。