TSMC効果で観光も「台湾シフト」 訪日客の熊本滞在、韓国を抜く

AI要約

観光庁が発表した統計調査によると、熊本県内の宿泊旅行で外国人客の3割が台湾人で、台湾からの観光客が急増していることが分かった。

台湾以外では韓国や香港も人気があり、これらの国や地域からの訪問者が増加している。

熊本県への台湾人観光客の増加には、TSMCの進出や台北への直行便就航が影響しており、ビジネスだけでなく観光客も増えている。

TSMC効果で観光も「台湾シフト」 訪日客の熊本滞在、韓国を抜く

 観光庁が5月31日に発表した宿泊旅行統計調査で、昨年度に熊本県内に宿泊した外国人客の約3割を台湾人が占め、国・地域別で最多になったことがわかった。台湾積体電路製造(TSMC)の進出や台北への直行便就航で、ビジネスの往来だけでなく観光客も急増している。

 観光庁の統計は従業員10人以上の宿泊施設が対象で、県内の台湾人の宿泊者は昨年度、のべ約31万人にのぼった。国・地域別では、韓国が2位、香港が3位で、いずれも熊本空港との直行便がある国や地域からの訪問が上位を占めた。

 熊本県には半導体製造の世界的大手TSMCが進出し、今年12月に控える工場の本格稼働に向けて企業関係者の往来が盛んになっている。昨年9月には台湾を拠点とする2航空会社が台北との直行便の運航をはじめた。

 小売りの現場でも「台湾シフト」が進む。熊本市の老舗デパート、鶴屋百貨店では4~5月、外国人による免税対象の売上高が初めて全体の2%を超えた。うち約4割が台湾人で、最も大きかったという。