アポロのプライベート戦略に弾み、パリバが50億ドルの融資枠設定

AI要約

米アポロ・グローバル・マネジメントがフランスの銀行大手BNPパリバから50億ドルの融資コミットメントを獲得し、プライベートクレジットに積極的に参入する計画を強化している。

アポロはアトラスSPパートナーズの取得などを通じてクレジットマシーンを構築し、プライベートクレジット投資事業を拡大している。

世界的な銀行大手にとって新たな競争相手となりつつあるアポロの動きは、銀行業界にとって注目すべき進展となっている。

アポロのプライベート戦略に弾み、パリバが50億ドルの融資枠設定

(ブルームバーグ): オルタナティブ投資会社の米アポロ・グローバル・マネジメントは、フランスの銀行大手BNPパリバから50億ドル(約7200億円)の融資コミットメントを得た。成長の鍵を握る融資ビジネスを育て、かつて銀行が寡占してきた分野への進出を強化する。

BNPがコミットした資金は、アポロが組成した投資適格級の資産担保案件と、アポロがクレディ・スイスから取得した米投資会社アトラスSPパートナーズを対象としている。BNPはまず50億ドルの融資枠を設定し、今後さらに増額する計画。

アポロのジム・ゼルター共同社長は「長期のプライベート・クレジット・ファイナンシングとしては過去最大級のものだ」と話した。今後の証券化に際しては両社が提携して取り組むという。

アポロのマーク・ローワン最高経営責任者(CEO)は、ウォール街の銀行と肩を並べるクレジットマシーン構築を目指しており、アトラスSPはその野心の中核に位置づけられている。アポロにはモーゲージや航空機ローンといった16の組成プラットフォームがあり、ローワン氏はこれをプライベートクレジット投資に適応した構造に組み直し、5年内に年間2000億~2500億ドルを取り扱う事業に育てたいと考えている。アポロはプライベートクレジットを束ねて、傘下の年金事業アテネや他の保険会社に販売することができる。

世界的な銀行大手は新進のプライベートクレジットに活躍の場を奪われると危惧されていた。今回のアポロとBNPの提携は、銀行の方から新たなセクターに進出していくやり方を見いだしている最新の兆候となった。

銀行、プライベートクレジットに積極参入-巨額資金投じる用意

原題:Apollo Snags $5 Billion From BNP to Expand Private Credit Bets(抜粋)

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