〔米株式〕NYダウ反落、91ドル安=ナスダックも安い(20日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場はFRBの大幅利下げに反応して一時上昇した後、利益確定売りで反落。市場は11月のFOMCでの利下げ確率を織り込んでいる。

投資家は連邦準備銀行のハーカー総裁の講演内容やトリプルウィッチングに注目。個別銘柄でフェデックスが下落、ナイキが上昇。

株式市場は今後、市場関連の情報や決算発表に左右される見通し。

 【ニューヨーク時事】週末20日午前のニューヨーク株式相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利下げを好感した買いが一巡し、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比91.31ドル安の4万1933.88ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は56.96ポイント安の1万7957.02。

 FRBが18日に決定した大幅利下げが景気を押し上げるとの期待から、投資家のリスク選好意欲が改善。前日のダウ平均は500ドル超上げ、史上最高値で終了しており、この日は寄り付きから利益確定の売りが出やすい地合いとなっている。CMEグループのフェドウオッチによると、市場は11月の連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利下げ確率を6割近く織り込んでいる。

 この日は目立った米経済指標の発表がない中、午後に予定されているフィラデルフィア連邦準備銀行のハーカー総裁の講演内容などに注目が集まっている。また、株式関連のデリバティブ(金融派生商品)、指数オプション、先物取引などの満了日が重なる「トリプルウィッチング」に当たるため、取引が活発化する可能性がある。

 ダウ構成銘柄では、化学大手ダウやキャタピラー、ゴールドマン・サックスなどが下げている。個別銘柄をみると、フェデックスが14%超安と急落。通期売上高見通しを下方修正したことなどが売り要因となったもよう。一方、ナイキは7%超高。同社は19日、ドナホー最高経営責任者(CEO)が退任し、後任に元幹部のエリオット・ヒル氏を起用する人事を発表した。