〔米株式〕NYダウ続落、95ドル安=ナスダックは高い(18日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場はFRBの金融政策決定を控えて続落。FOMCで利下げが確実視されるが、利下げ幅に疑問があり商いは慎重。米景気指標は底堅く、住宅着工件数が市場予想を上回る結果に。個別銘柄ではアメリカン・エキスプレスやマイクロソフトが安い一方、USスチールが堅調。日本製鉄によるUSスチールの買収計画は問題視されている。

ニューヨーク株式市場では様子見の売りが出やすく、米長期金利の上昇も重し。FOMCの結果発表を前に利益確定の売りが出やすい状況。米景気指標は懸念後退により米株を支えている。

個別銘柄ではアメリカン・エキスプレスやスリーエム、ハネウェル・インターナショナルが安い。米商務省発表の住宅着工件数結果により米景気の先行き懸念が後退し、市場を支える要素となった。

 【ニューヨーク時事】18日午前のニューヨーク株式市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を控えて様子見気分が強い中、続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比95.08ドル安の4万1511.10ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は27.24ポイント高の1万7655.30。

 この日午後に結果が発表されるFOMCでは、インフレ鈍化傾向が顕著となる中で利下げ決定が確実視されている。一方で、底堅い米景気動向を示唆する経済指標も相次いでおり、利下げ幅については見方が分かれている。利下げ幅に加え、最新の政策金利見通し(ドット・プロット)やパウエルFRB議長の記者会見などの内容を見極めたいとの見方から積極的な商いは手控えられている。ただ、これまで大幅な利下げ観測を背景に最高値を更新してきた反動から、FOMCの結果発表を前に利益確定の売りや持ち高調整目的の売りが出やすい。米長期金利の上昇も米株の重しとなっている。

 米商務省が18日発表した8月の住宅着工件数は前月比9.6%増の135万6000戸と、市場予想(ロイター通信調べ)の131万戸を大幅に上回った。これを受けて、米景気先行きをめぐる懸念が後退し、米株を支えている。

 個別銘柄では、アメリカン・エキスプレスやスリーエム(3M)、ハネウェル・インターナショナルなどが安い。マイクロソフトは小幅安。ブラックロックが17日、マイクロソフトなどと提携し、人工知能(AI)のインフラ拡充に向けたファンドを立ち上げると発表した。ダウ構成銘柄ではないものの、USスチールが堅調。日本製鉄によるUSスチールの買収計画の実現の可否が11月の米大統領選後にずれ込む公算が大きくなったと伝わった。