イエレン米財務長官、利下げは「明るい兆候」-金融政策なお抑制的

AI要約

イエレン氏は、FOMCによる利下げ決定が米経済の現状に明るい兆候であり、インフレ率押し下げと労働市場保護の決意を示すものと解説。

彼女は金融政策スタンスが引き続き景気抑制的であり、金利のさらなる低下が予想されていると述べ、2026年までの金利低下見通しを語った。

労働市場は正常で健全であり、2022年や23年のような過熱状態にはなっておらず、今後もこの道筋を維持できるとの見解を示した。

イエレン米財務長官、利下げは「明るい兆候」-金融政策なお抑制的

(ブルームバーグ): イエレン米財務長官は、米連邦公開市場委員会(FOMC)による18日の利下げ決定について、「米経済の現状に関する非常に明るい兆候」だと指摘。インフレ率押し下げにおける進展と労働市場を守るという決意を反映しているとの認識を示した。

イエレン長官は19日、雑誌「ジ・アトランティック」が主催したイベントで「これは、インフレ率が大きく低下して2%目標への道のりをたどっており、インフレに関するリスクが極めて大きく後退したという金融当局の確信を反映している」と発言。現在の「最重要事項ないし動機」は、労働市場が確実に「強さを維持する」ことだと述べた。

イエレン氏はまた「金融政策スタンスは引き続き景気抑制的だ」と指摘。その上で、「金利はさらに低下すると予想されている」と語った。FOMC参加者による最新の経済予測では、2026年まで金利の低下が続くと見込まれている。ただイエレン氏は、「もちろん、今後入手する情報を注視していく必要がある。サプライズは常に起こり得る」とも付け加えた。

労働市場については、引き続き「正常かつ健全」だとし、雇用主がスタッフの採用に苦慮していた2022年や23年ほど過熱していないと指摘。「今のこの道筋を進み続けることは可能だ」と述べた。

原題:Yellen Says Fed Cut ‘Positive Sign,’ Policy Still Restrictive(抜粋)

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