〔東京外為〕ドル、142円台半ば=終盤も戻り売りで伸び悩む(19日午後5時)

AI要約

ドル円相場は、米長期金利の上昇や日経平均株価の堅調な展開に支えられ、一時1ドル=144円近くまで上昇した。しかし、終盤には戻り売りが優勢となり、142円台半ばで伸び悩んだ。

前日の海外市場では、FOMCでの利下げ発表により急落したものの、パウエルFRB議長の慎重な姿勢表明で反発した。東京市場では、朝方に売られた後、米金利の上昇を受け再び買いが活発化したが、上昇ピッチが速かった反動から午後に調整売りが優勢に。

20日は日銀金融政策決定会合の結果が発表され、金融政策は現状維持が見込まれるものの、植田総裁の発言次第でドル円の動向が変わる可能性がある。

 19日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引での米長期金利上昇に支援され、昼前に一時1ドル=144円近くまで上昇した。その後、戻り売りが優勢となり、終盤は142円台半ばで伸び悩んでいる。午後5時現在は、142円50~51銭と前日(午後5時、141円88~89銭)比62銭のドル高・円安。

 ドル円は早朝、前日の海外時間に買われた流れを受け、142円台前半で取引された。その後、米長期金利の上昇や日経平均株価の堅調な展開などに支援され、仲値過ぎには143円90銭台まで上値を切り上げた。ただ、その後は戻り売りが優勢となり、終盤も売られがちとなった。

 前日の海外市場は、欧州時間から米国時間の終盤まで141円50銭~142円00銭台でもみ合った。終盤のFOMCで0.5%の利下げが決定されると、いったん140円40銭台まで急落。ただ、パウエルFRB議長が会見で、今後の大幅利下げに慎重な姿勢を示したことで142円70銭近くまで反発した。

 東京時間は「朝方に一時売られたが、その後は米金利上昇を眺めた買いが活発化した」(FX業者)という。もっとも、「上昇ピッチが速かった反動から午後は調整売りが優勢になった」(為替ブローカー)と指摘される。

 20日は日銀金融政策決定会合の結果が発表される。金融政策は現状維持が見込まれるが、植田総裁の会見が「タカ派的な内容になるリスクもあり、ドル円は上値が重い印象がある」(大手邦銀)との声が聞かれる。

 ユーロは終盤、対円はもみ合い。対ドルは小高い。午後5時現在は、1ユーロ=158円84~85銭(前日午後5時、157円93~95銭)、対ドルでは1.1145~1146ドル(同1.1131~1131ドル)。