〔米株式〕NYダウ反発、312ドル高=ナスダックも高い(9日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は前週末に続落した反動で反発し、主要指数は上昇。米雇用統計の結果によるFRBの利下げ警戒感があるものの、底堅さが続く見通し。

週明けの買い戻しが先行し、注目は8月の米消費者物価指数と卸売物価指数。ボーイングやイーライリリーなど個別銘柄にも動きが。

新興企業の急伸や労使契約の動向にも注目が集まる中、市場は慎重な姿勢を維持。

 【ニューヨーク時事】週明け9日午前のニューヨーク株式相場は、前週末に続落した反動で反発している。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前週末終値比312.48ドル高の4万0657.89ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が196.63ポイント高の1万6887.46。

 前週末6日発表の米雇用統計は、非農業部門の就業者数が市場予想を下回る伸びにとどまった一方、失業率は小幅に改善。労働市場は軟化しているものの、なお底堅さを維持しているとの見方が広がった。これを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による今後の利下げは緩慢なペースとなり、景気の冷え込みにつながるとの警戒感が台頭。主要な株価指数はいずれも大幅下落していた。

 ただ、週明けはその反動で買い戻しが先行。市場は次の重要指標として、11日と12日にそれぞれ発表される8月の米消費者物価指数(CPI)、米卸売物価指数(PPI)に注目している。

 個別銘柄を見ると、労使契約をめぐり、組合と暫定合意に達したボーイングが3.6%高。新たな最高財務責任者(CFO)を発表したイーライリリーはほぼ横ばい。このほか、S&P500種株価指数の構成銘柄に採用された米データ解析企業のパランティア・テクノロジーズが9.6%高と急伸している。