〔米株式〕NYダウもみ合い、17ドル安=ナスダックは高い(5日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、米雇用統計の発表を控えて神経質な商いとなり、もみ合いの展開が続いている。

8月の米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が市場予想を下回る結果となり、一時的に下落傾向が見られた。

一方、米経済指標が改善し、サービス業購買担当者景況指数が予想を上回ったことから、売り一巡後は下げ幅を縮小する展開となっている。

 【ニューヨーク時事】5日午前のニューヨーク株式相場は、米雇用統計の発表を翌日に控えて神経質な商いとなり、もみ合いとなっている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時25分現在、前日終値比17.97ドル安の4万0957.00ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は199.99ポイント高の1万7284.29。

 米民間雇用サービス会社ADPが朝方発表した8月の全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数は前月比9万9000人増と、市場予想(ロイター通信調べ)の14万5000人増を下回った。伸びの鈍化は5カ月連続。米労働省がその後発表した新規失業保険申請(8月31日までの1週間)は、前週比5000件減の22万7000件と、2週連続で改善した。強弱まちまちの結果を受けて、売りが先行。ダウは一時140ドル余り下落した。

 ただ、米経済指標の改善を受け、売り一巡後は下げ幅を縮小。米サプライ管理協会(ISM)が発表した8月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)は51.5と、前月(51.4)から上昇。市場予想の51.1を上回った。米連邦準備制度理事会(FRB)による9月利下げの規模を巡り、6日公表の米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑から不安定な値動きとなっている。

 個別銘柄では、アムジェン、ユナイテッドヘルス・グループ、キャタピラーがいずれも1%超下落し、ダウ平均を下押し。一方、アマゾン・ドット・コムが3%超上伸しているほか、メルクが約2%高で推移している。欧州と中国で自動運転システムサービスを来年初めにも開始すると報じられたテスラ、投資判断の引き上げが好感されたロクはともに6%超上伸している。