〔米株式〕NYダウ反発、120ドル高=ナスダックは安い(6日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は週末6日、反発している。雇用統計では就業者数が市場予想を下回ったが失業率は低下し、景気悪化への懸念が後退した。ダウ工業株30種平均は前日比で上昇し、ナスダック総合指数は下落している。

8月の雇用統計では就業者数が伸びたものの市場予想を下回り、失業率は改善した。雇用情勢の減速傾向が示唆されつつも、景気減速への懸念が和らいでいる。

市場ではFRBが9月に政策金利を引き下げる確率が高く、ダウ構成銘柄ではトラベラーズ、ゴールドマン・サックスなどが上昇しているが、ブロードコムは売り要因となる売上高見通しで下落している。

 【ニューヨーク時事】週末6日午前のニューヨーク株式相場は、反発している。米雇用統計で就業者数が市場予想を下回ったものの失業率は低下。雇用情勢の底堅さが確認されたことで急速な景気悪化への懸念が後退した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比120.68ドル高の4万0876.43ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は169.93ポイント安の1万6957.73。

 米労働省が朝方発表した8月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比14万2000人増と、伸びは7月の8万9000人増(改定)から拡大したものの、市場予想(16万人増=ロイター通信調べ)は下回った。6月と7月の就業者数については従来発表より計8万6000人下方修正された。週内に発表された米雇用動態調査(JOLTS)やADP全米雇用報告に続き、雇用情勢の減速傾向が示唆されたと受け止める向きがある一方で、雇用統計で失業率は4.2%と、前月から0.1ポイント改善したと示されたことから、景気減速への過度な懸念が幾分緩和。相場はひとまず買いが優勢となっている。

 CMEグループのフェドウオッチによると、現時点で市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に政策金利を0.25%引き下げる確率を6割超、0.50%引き下げる確率を4割弱ほど織り込んでいる。

 ダウ構成銘柄を見ると、トラベラーズ、ゴールドマン・サックスがそれぞれ1%超高。ナイキやメルク、マクドナルドなども上伸している。一方、個別銘柄ではブロードコムが10%超安と大幅安。8~10月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことが売り要因となっている。