EVでも“レクサスらしさ”はある? レクサス初のEV専用モデルのAWD「RZ450e」で長距離ドライブしてわかった使い勝手と走り味とは

AI要約

レクサスブランド初のBEV(バッテリー電気自動車)「RZ」は、専用プラットフォームでつくられており、重量や価格、レンジのバランスが課題となっている。

実走行ではレンジがカタログよりも短く、平均電費は5.3km/kWhであったが、大きな不満を感じずに利用できるユーザーが多い。

レクサスのBEVに対するアンケート結果からも、71%が次回も電気自動車を検討したいと答え、良い反応が示されている。

EVでも“レクサスらしさ”はある? レクサス初のEV専用モデルのAWD「RZ450e」で長距離ドライブしてわかった使い勝手と走り味とは

 レクサスブランド初のBEV(バッテリー電気自動車)は専用プラットフォームでつくられた「RZ」です。

 これからのレクサスの進むべき道筋が見える注目すべきモデルといえるでしょう。

 FWDの300e(820万円)とAWDの450e(880万円)の2車種用意されていますが、今回はAWDの「RZ 450e”version L”」をロングドライブに連れ出し、その実力を試しました。

 床下に搭載しているリチウムイオンバッテリーの総電力量は71.4kWh。2100kgの車両重量に対して小さくはないですが、余裕があるとは言いにくい容量です。

 レンジ(航続距離)を長くするためには各部の消費電力を減らすとともに、基本的にはバッテリー容量を大きくしなくてはなりません。

 そうなると重量が重くなり価格も高くなります。重量、価格、レンジのバランスはユーザーの使い方によって変わるから難しいところです。

 クルマは満充電状態で受け取りましたが、メーター上に示されるレンジは349kmでした。カタログ上ではWLTCモードで494kmという数字が出ていますが、実走行ではそれを下回るのが普通です。また直前の走り方からコンピュータが先の予測を出すので(これはエンジン車も同じ)、条件の悪い走り方だったのかもしれません。

 今回は長距離ドライブも含めての平均電費は5.3km/kWhと出ました。つまり71.4kWhのバッテリーをトコトン使い切ると378km走れる計算になります。

 このレンジは決して長いとは思えなかったのですが、RZとUXのレクサスの2車種のBEVユーザーは大きな不満を持ってないようです。

 それは最近レクサスから発表になったアンケート結果からわかります。「次回も電気自動車を選ぶ?」という質問に対し「検討したい」と答えたのが71%、どちらとも言えない18%、次は検討しない11%という結果でした。

 これは自分でレクサスRZ、UXを選んだユーザーからの回答だということを差し引いても、予想外に良い反応でした。BEVに対するデメリット(特にレンジに関しての不安)は感じずに使えているということでしょう。