いま眺めても、華やかさを感じる!? ダイハツの軽オープン・スポーツカー「Copen(コペン)」とは

AI要約

2002年、ダイハツがデビューさせた軽オープン・スポーツカー『コペン』は、バブル時代の華やかさを彷彿させるコンセプトで登場し、日本の経済不況を盛り立てる狼煙となった。

コペンは660ccの軽自動車でありながら4気筒のエンジンを搭載し、高級なエンジンフィーリングを実現。この贅沢な設計は当時の時流とは異なる進化を見せていた。

コペンのオープンカーのコンセプトは、大衆車の枠を超えたスペシャリティカーであり、電動油圧ポンプ式のルーフ開閉機能も備え、さらなる贅沢さを体現していた。

いま眺めても、華やかさを感じる!? ダイハツの軽オープン・スポーツカー「Copen(コペン)」とは

 ダイハツの軽オープン・スポーツカー『コペン』の初代がデビューしたのは2002年のことです。日本経済はデフレ不況の荒波を被っていました。東証の株価はバブル崩壊後最安値を更新し、9000円を割り込んでいました。

 華やかな話題といえば、日韓共催のサッカーW杯で日本が初のベスト16になったことだけだったかもしれません。とにかく2002年の日本経済はシュリンクし、社会全体が沈んでいたように記憶しています。

 そんな2002年に、ダイハツがデビューさせた「コペン」は、まるでバブル時代を彷彿させるほど華やかなコンセプトに満たされていました。

 それはまるで、ダイハツが萎縮する日本を立て直すための狼煙だったような気もしましたし、暗く沈みがちな日本人を鼓舞するための応援歌のように思えたのです。コペンは軽自動車です。ですが、萎縮した素振りは微塵もなく、贅沢な作り込みだったのですから。ダイハツが沈静化した日本国民を盛り立てようとするかのようなその心意気に、気持ちが躍ったことを覚えています。

 コペンは軽自動車ですから、排気量は660cc未満に抑えられています。ですが、なんと驚くことに4気筒だったのです。最高出力は自主規制上限の64psでしたが、直列4気筒DOHCツインスクロールターボエンジンを搭載していたのです。

 最近では、排気量1.5リッター以下の大衆車エンジンは3気筒と相場がきまっています。3気筒は4気筒よりも回転振動が強いので、滑らかさでは負けますがそれでも効率を優先しているからです。

ですがコペンは、排気量660ccなのに4気筒にこだわったのです。それにより、高級なエンジンフィーリングが実現していました。

 そもそもコペンのコンセプトは、大衆車の概念を超越したスペシャリティカーなのです。ご覧のようにスタイルはコンパクトクーペであり、開閉可能なルーフを備えるオープンカーだったのです。

 それだけでも贅沢ですが、さらにコペンのルーフは電動油圧ポンプ式だったのです。スイッチひとつで開閉するのは、軽自動車以外でも手動ルーフがあったほどですから、いかにコペンのそれが贅沢だったか想像がつきますよね。