バーバリー、株価下落でFTSE100指数銘柄から除外 時価総額減少で中型株扱いに

AI要約

バーバリー(BURBERRY)はFTSE100指数から外れることが明らかになった。業績不振やCEO交代が要因で、株価も70%下落している。

バーバリーは過去5年の業績を下回っており、24年3月期の決算は減収減益となった。7月にCEOの交代があり、今後の展望が懸念されている。

株価の急落や時価総額の低下を受け、バーバリーはFTSE100指数の構成銘柄から外れ、FTSE250指数に組み込まれることが決定された。

バーバリー、株価下落でFTSE100指数銘柄から除外 時価総額減少で中型株扱いに

バーバリー(BURBERRY)は9月4日、英国の代表的な株価指数であるFTSE100種総合株価指数(以下、FTSE100指数)の構成銘柄から外れることが明らかになった。同指数は、ロンドン証券取引所に上場する企業のうち時価総額上位100銘柄で構成されており、企業価値が一定の水準を下回ると外れることとなる。バーバリーは20日の取引終了後に正式に除外され、23日からFTSE100指数に次ぐ中型株250銘柄で構成されるFTSE250種総合株価指数に組み込まれる。

業績不振で7月にCEO交代

バーバリーは2002年に同証券取引所に上場し、09年にFTSE100指数の銘柄に選ばれた。ここ数年、同社はワンランク上のラグジュアリーブランドへの転身を図りつつも、マクロ経済の悪化や社会情勢の変化などもあり苦戦。24年3月期決算は、売上高が前期比4.1%減の29億6800万ポンド(約5698億円)、営業利益は同36.4%減の4億1800万ポンド(約802億円)、純利益は同44.9%減の2億7100万ポンド(約520億円)の減収減益だった。過去5年の業績と比べると、営業利益はコロナ禍だった21年3月期の3億9600万ポンド(約760億円)と同水準まで落ち込んでいる。

こうした状況を受け、同社は7月15日、ジョナサン・エイクロイド(Jonathan Akeroyd)最高経営責任者(CEO)の退任を発表。後任として、マイケル・コース(MICHAEL KORS)のCEOを務めていたジョシュア・シュルマン(Joshua Schulman)が17日付で就任した。

株価はここ一年で70%下落

同じく15日に発表した24年4~6月期(第1四半期)決算の売上高は、前年同期比22.2%減(現地通貨ベースでは同20%減)の4億5800万ポンド(約879億円)と大幅な減収。同社はこれを踏まえ、24年4~9月期(上半期)は営業損失に転じることや、通期では営業利益が現在のアナリスト予想を下回る見込みであることを明らかにした。こうした決算内容やCEO交代のニュースを嫌気し、同日のバーバリーの株価は前日比16.0%安の7.44ポンド(約1428円)と急落した。

なお、過去一年で同社の株価はおよそ70%下落しており、9月4日の終値は前日比4.5%安の6.23ポンド(約1196円)。時価総額は22億6800万ポンド(約4354億円)と、FTSE100指数の構成銘柄に求められる水準を大幅に下回っている。