政策金利引き上げで不安高まる…住宅ローン「変動金利」はいますぐ固定金利へ切り替えるべきなのか
日銀は政策金利を引き上げる決定をしたが、その影響が家計に表れるまでには時間がかかる。その間に適切な対策を行う必要がある。
変動金利と固定金利にはそれぞれ特徴があり、適切な選択が重要。低金利環境下では変動金利が有利だが、金利上昇リスクも考慮すべき。
固定金利は金利変動リスクを避けられるため安定した返済計画が立てやすく、金利が上昇しても安心。事例も多い。
7月31日まで開いた金融政策決定会合で、日銀は政策金利を年0.25%程度に引き上げることを決定しました。
この動きが住宅ローン金利にどのような影響を与えるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか?
金利引き上げの影響が実際に家計に表れるまでには時間がかかるため、その間に家計全体の見直しや対策を行うことが可能です。
この記事では、変動金利から固定金利に変更する際のメリットやデメリット、適切な変更タイミングについて詳しく解説していきます。
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ではまず住宅ローンの変動金利と固定金利の概要について説明します。
●変動金利の仕組みと特徴
変動金利は市場金利の動向に連動しており、低金利の時期にはその恩恵を受けやすい一方で、金利が上昇するリスクも抱えています。
変動金利は通常、固定金利よりも低めに設定されていますが、金利が上昇すると返済額が増える可能性があります。
最近の低金利環境では、変動金利を選択した人々が大幅に利息を節約できたケースが多く見られました。
しかし、変動金利を選ぶ際には、将来的な金利上昇リスクを十分に理解しておくことが重要です。
次の章では、固定金利の仕組みと特徴について解説します。
●固定金利の仕組みと特徴
固定金利は、返済期間中の金利が一定であり、将来の金利変動リスクを避けることができます。
変動金利よりも高めに設定されていますが、返済額が変わらないため計画が立てやすい点が特徴です。
固定金利を選択したことで、金利が上昇しても安定した返済を続けられた家庭の事例はよくあります。
安定した返済計画を希望する場合、固定金利は非常に魅力的な選択肢となります。
過去の住宅ローン金利の推移
1990年10月、変動金利型は8.5%まで上昇しましたが、日銀のゼロ金利政策が始まった1999年2月以降はずっと歴史的低金利水準が続いていました。
この低金利環境の中で、金利負担を抑えたいと考える多くの人が変動金利を選択する傾向が強まったと言えます。
しかしながら金利が上昇する兆しが見えた際には、固定金利への切り替えを検討することが重要となってきます。