NY外為市場=ドル上昇、月末の需要で 主要指標に注目

AI要約

ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、月末を控えたドル買いが膨らむ一方、今後の主要指標発表にも注目が集まっている。

ドルは8月に大幅な下落を記録していたが、月末の資金の流れにより上昇している。しかし、今年後半は引き続き下落する見通し。

市場では米FRBの9月利下げが予想されており、注目されるのは利下げ幅。今週は重要指標の発表も控えている。

NY外為市場=ドル上昇、月末の需要で 主要指標に注目

[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。月末を控えたドル買いが膨らんだ。引け後に発表される米半導体大手エヌビディアの四半期決算に加え、今週や来週にかけ発表が予定される主要指標が注視されている。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.5%高の101.11。1日としては6月中旬以来の上昇率を記録する勢い。

コーペイの首席市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「エヌビディアの決算発表や来週の雇用統計など、潜在的に危険なイベントリスクが迫る中、トレーダーはエクスポージャーを減らし、高ベータ通貨に対しドルを買う動きとなっている」と述べた。

ただ、ドルは8月これまでに2.8%下落し、2023年11月以来の大幅な月間下落率となっている。

コンベラのグローバルマクロストラテジスト、ボリス・コバチェビッチ氏は「今月のドル安を踏まえると、この日のドルの上昇は通常見られる月末の資金の流れによるもの」と指摘。その上で、今年後半のドルの下げは5%になるという見通しを示した。

市場では米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを開始するという予想が大勢。利下げ幅が0.25%ポイントもしくは0.50%ポイントとなるかが現在の焦点となっている。LSEGによると、市場が織り込む9月の0.50%ポイント利下げの確率は37%と、27日から変わらず。

今週は29日に米実質国内総生産(GDP)(改定値)、米コア個人消費支出(PCE)価格指数(改定値)など、重要指標の発表が控える。    

ドル/円は0.5%高の144.685円。

ユーロ/ドルは0.6%安の1.1116ドル。週内に発表される8月のユーロ圏インフレ指標が注目されている。

ポンド/ドルは0.6%安の1.3186ドル。

豪ドルは0.2%安の0.6780米ドル。オーストラリア統計局が28日発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.5%上昇と、4カ月ぶりの低い伸びとなった

暗号資産(仮想通貨)ビットコインは4.1%下落し、5万9302ドル。

ドル/円 NY午後4時 144.70/144.71

始値 144.41

高値 145.04

安値 144.28

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1113/1.1114

始値 1.1124

高値 1.1137

安値 1.1106