〔米株式〕NYダウ、ナスダックとももみ合い(21日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場はFOMCの議事要旨待ちでもみ合い。ダウ平均は下落、ナスダックは上昇。

FRBの議事要旨公表に注目。利下げ確率は高いがインフレリスクが警戒される。

米雇用統計の改定や企業の決算にも注目が集まる。個別銘柄ではベクター・グループやターゲットに動き。

 【ニューヨーク時事】21日午前のニューヨーク株式相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表を控えて様子見気分が強まり、もみ合いとなっている。午前10時15分現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比54.94ドル安の4万0780.03ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が52.39ポイント高の1万7869.33。

 米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日午後、7月末に開催したFOMCの議事要旨を公表する。市場は、次回9月の会合で少なくとも0.25%の利下げが行われる確率を完全に織り込んでいるが、ボウマンFRB理事は前日の講演でインフレの上振れリスクに言及。タカ派的な意見が示されることへの警戒感がくすぶっている。

 こうした中、市場は米労働省がこの日発表する2023年4月~24年3月までの雇用統計の年次改定(暫定)にも注目。一部金融機関は就業者数60万~100万人の下方修正が見込まれるとしている。

 個別銘柄を見ると、日本たばこ産業(JT)への身売りを発表した米たばこ大手ベクター・グループが7.8%高。朝方に5~7月期決算を発表した企業では、小売り大手ターゲットが13.8%高、百貨店大手メーシーズが13.7%安と明暗が分かれている。このほか、中国電子商取引(EC)大手、京東商城(JDドットコム)の全保有株を売却する方針と伝わったウォルマートはほぼ横ばい。