イラン、イスラエルへの報復急がない考え示唆-ハマス指導者殺害巡り

AI要約

イランは、テヘランでのイスラム組織ハマス指導者の殺害に対するイスラエルへの報復を慎重に考える必要があり、対応には時間がかかる可能性があると述べた。

イランは過去の作戦とは異なる対応を考えており、イスラエルに対して精密な攻撃を行う際の適切な時期を見極める必要があると強調している。

過去にイランはイスラエルに対する報復として直接攻撃を仕掛けたことがあるが、今回の事件に関しては慎重な対応を模索している。

(ブルームバーグ): イランはイスラエルの仕業とみる首都テヘランでのイスラム組織ハマス指導者の殺害を巡り、対応には長い時間を要する可能性があると述べた。イランがイスラエルに報復すれば中東での紛争拡大につながりかねないと懸念されていたが、攻撃を急がないことを示唆した。

イラン革命防衛隊の報道官は「時間はわれわれの味方をしており、この対応に向けた待ち時間は長くなるかもしれない」と述べた。同国の国営テレビが報じた。

報道官は「イランの対応が過去の作戦の繰り返しにはならない可能性があり、対応シナリオも同じではない」と説明。イスラエルは 「適切な時期に計算された精密な攻撃に対して身構える必要がある」と続けた。

7月31日にハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤ氏がテヘランで殺害された事件を巡り、イランはイスラエルが行ったとして非難。イスラエルは殺害について認めておらず、否定もしていない。

イランは4月、在シリアのイラン大使館への空爆に対する報復として、イスラエル領土にミサイルとドローンによる直接攻撃を仕掛けた。

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原題:Iran Says It May Take ‘Long’ Time to Retaliate Against Israel(抜粋)

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