テルアビブでリュックサック爆発、2人死傷…ハマスが「殉教作戦」主張

AI要約

テルアビブでの爆発テロで2人が死傷。ハマスが犯行を主張。

爆弾はユダヤ教会堂近くで爆発。犯人はパレスチナ人の可能性。

ハマスとイスラミックジハードが共同声明。「占領軍の虐殺」への報復か。

テルアビブでリュックサック爆発、2人死傷…ハマスが「殉教作戦」主張

イスラエル最大都市テルアビブでの爆弾テロで2人が死傷した事件に対し、パレスチナの武装組織ハマスが自らの犯行と主張した。

タイムズ・オブ・イスラエルやワイネットなど現地メディアは19日(現地時間)、テルアビブのユダヤ教会堂付近で前日夜、50歳代の男が背負っていたリュックサックが爆発し、この男が死亡したと報じた。爆発地点からユダヤ教会堂まではわずか数メートルの距離であり、当時、会堂では約80人が夜の祈祷のために集まっていたという。

イスラエル警察によると、現場にいた30代の男性が爆弾の破片で負傷し、近くの病院に搬送された。この日、警察と情報機関シンベトは「今回の事件は強力な爆発装置を動員したテロ攻撃」と明らかにした。

当局は死亡した容疑者の身元を明らかにしなかったが、イスラエル公営放送カンは死亡した男がヨルダン川西岸出身のパレスチナ人と推定されると報じた。また、当局は容疑者が意図した時間より早く爆発装置が爆発した可能性が高いとみていると、ワイネットは伝えた。報道によると、警察関係者は「(容疑者が)テロを図った可能性が99%」とし「このテロリストは付近のシナゴーグ(ユダヤ教会堂)やショピンセンターに行こうとした可能性がある」と話した。

ロイター・AFP通信などによると、ハマスの武装組織アル・カッサム旅団はこの日、イスラミックジハード(PIJ)と共同声明を出し、「18日夜にテルアビブ市内で『殉教作戦』を遂行した」とし「占領軍の虐殺と暗殺政策が継続する限り、より多くの攻撃を敢行する」と明らかにした。「占領軍の虐殺」とはイスラエルのガザ地区軍事作戦を、「暗殺政策」とは先月31日にハマス政治指導者イスマイル・ハニヤ氏がイランの首都テヘランで殺害された事件を意味するとみられる。

ロイターは今回の爆弾テロがブリンケン米国務長官がガザ地区の休戦を促すためにテルアビブに到着してから約1時間後に発生したと報じた。ブリンケン長官はこの日、テルアビブでイスラエルのヘルツォグ大統領と会談し、今がガザ地区休戦および人質解放交渉の「決定的な瞬間」であり「おそらく最善の、もしかすると最後の機会」と述べた。

今回の爆発事件は休戦交渉にも否定的な影響を及ぼしかねない。ロイターは「(葛藤が)さらに広い地域に拡大するという懸念の中、休戦交渉に到達しなければいけない緊急性が高まった」と分析した。