物価の優等生「納豆」100円の壁ピンチ? 企業努力も限界に…“海外人気”にメーカー狙い

AI要約

納豆の価格が上昇し始めており、需要拡大のため海外市場に注目が集まっている。あるスーパーマーケットでは100円以下での販売が少なくなり、消費者の間でも値上げに戸惑いが見られる。

長年続いてきた“100円の壁”があるため、納豆は低価格で販売されてきたが、原材料費の高騰により価格の引き上げが不可避となっている。

タカノフーズをはじめ納豆メーカーは価格上昇に対応するため、付加価値を重視し各社が競争している。一方で、神奈川・鎌倉市の企業は海外市場に進出し、需要を取り込もうとしている。

物価の優等生「納豆」100円の壁ピンチ? 企業努力も限界に…“海外人気”にメーカー狙い

物価の優等生とも言われている「納豆」に値上げの波が押し寄せています。そうしたなか、メーカーでは、需要拡大のため海外での納豆人気を取り込もうとする動きがあります。

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スーパーで買い物中の人に聞きました。「あなたにとって”納豆”とは?」

会社員(20代)

「ご飯と同じくらい一緒に食べるものなので、いつでも買える値段であってほしい」

80代

「(冷蔵庫に)ないときはない。切らしちゃダメ」

手に取りやすい価格で、多くの人にとって食卓に欠かせない存在である“納豆”。神奈川・横浜市の「スーパーマーケット セルシオ和田町店」では、毎週特売セールを開催していて大盛況だといいますが…

スーパーマーケット セルシオ和田町店 食品担当 久保田浩二さん

「最近は100円以下で販売している納豆は、すごく少なくなってきているのが現状」

そんな納豆にも値上げの波が来ているといいます。“納豆好き”たちは…

会社員(20代)

「140円とかだと買わない」

主婦(60代)

「最近100円以下のものが少なくなってきている。(100円超えると)ちょっと高いかなって」

“100円”以上だと購入をしぶるという声が。一方で…

──値段、上がるとどう?

80代

「上がっちゃったらどうだろう…でも食べるね」

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そもそもなぜ今まで納豆は”低価格”で販売されてきたのでしょうか。その理由の1つが、納豆業界全体に長年あった“100円以上だと納豆は売れない”という考え、いわゆる“100円の壁”です。

しかし近年、原材料費などの高騰で企業努力も限界に。

納豆メーカー大手のタカノフーズは、原材料の大豆や物流費、人件費の高騰などを理由に「おかめ納豆」全商品の出荷価格を10月1日以降、12%以上値上げすると発表しています。価格による納豆離れを防ぐべく、付加価値を重視するなど各社しのぎを削っています。

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また神奈川・鎌倉市の会社が目をつけたのは、海外市場です。