チーズ消費、ピークと比べ1割減 コロナ契機、円安値上がり影響

AI要約

チーズの総消費量は、新型コロナウイルス禍の影響で19年度のピークから11.4%減の31万5458トンとなり、4年連続の減少となった。

ナチュラルチーズが全体の約6割、プロセスチーズが約4割を占めており、コロナ禍による食品価格高騰が消費に影響を与えている。

国産チーズの業界団体は需要喚起の取り組みを進めており、チーズの消費量の回復が期待される。

 チーズの2023年度の総消費量がピークだった19年度に比べて11.4%減の31万5458トンだったことが17日、分かった。新型コロナウイルス禍の20年度から前年度比で4年連続の減少となった。チーズは輸入品の占める割合が大きく、円安による値上がりが影響した。国産チーズの業界団体は需要喚起に向けた取り組みを進めている。

 チーズの総消費量は1990年度に15万3325トンだった。19年度は35万5996トンと5年連続で最高を更新。増加傾向だったチーズの消費はコロナ禍以降、業務用の需要が落ち込み国際相場も上昇したことから減少に転じた。

 23年度の内訳は、ナチュラルチーズが19万4414トンで約6割、プロセスチーズが12万1044トンで約4割を占める。プロセスチーズに加工する分も含めたナチュラルチーズの輸入量は前年度比5.2%減の24万3452トンで、国産生産量は2.2%減の4万5146トンだった。嗜好品とされるチーズは、食品価格高騰に伴う節約志向から買い控えも生じた。