一部が廃止になったJR根室線……その後の代替バスが豪華すぎる仕様だった!!

AI要約

2010年代から、JR北海道があまり客が乗らない鉄道路線の廃止施策を積極的に行っており、根室本線の富良野~新得間もその一部となった。

根室本線の代替バスは全駅を1本の路線でカバーせず、複数の路線で分散されている状況にあり、代替バスの楽しみ方には妥協や諦めが求められる。

2016年の災害で代行バスを挟んでの運行が続いていた根室本線の富良野~新得間は、2024年3月に列車運転を終了し、バスも役割を終えた。

一部が廃止になったJR根室線……その後の代替バスが豪華すぎる仕様だった!!

 廃止になった鉄道の代わりをバスが務めるのは定番の流れ。とはいえ最近は、ごく普通の路線バスが後釜になるとも限らない?

文・写真:中山修一

(JR根室線とその代替バスの写真つき記事はバスマガジンWebもしくはベストカーWebをご覧ください)

 2010年代から、あまり客が乗らない鉄道路線の営業を取りやめる施策を積極的に行っているJR北海道。これまでに江差線をはじめ石勝線夕張支線、日高線、留萌本線等々に大鉈が振るわれた。

 2024年4月には、その昔は北海道を横断する交通の大動脈だった根室本線の一部、富良野~新得間(81.7km)、石勝線との線路重複区間を除くと富良野~上落合信号場間(57.6km)が廃止された

 根室本線は事情が少し特殊で、2016年の災害で東鹿越~新得間(41.5km)が不通になった都合により、その後8年近くの間、代行バスを挟んで路線を繋いでいた。

 代行バスにはハイデッカータイプの観光バス車両が使われ、それはそれで快適な移動手段であったが、2024年3月31日の列車運転終了、翌4月1日の廃止とともにJRの代行バスも役割を終えた。

 根室本線の富良野~新得間が廃止されても、周辺の公共交通機関が全てなくなった訳ではなく、手順通りに代替バスが足を支えるようになった。ただし、根室本線の代替バス事情は少し変わっている。

 富良野と新得の間にあった根室線の駅を順に並べると……

 布部-山部-下金山-金山-東鹿越-幾寅-落合

 ……のようになる。代替バスといえば、各駅があった場所の近くに立ち寄る経路を取るのが教科書通りのお作法だ。

 それに対して、根室線の代替バスは路線が複数に細分化されたため、全駅を1本の路線でカバーしているバスは1つもない。

 JR線時代を偲んで各駅をバスでトレースしていくのは、代替バスの楽しみ方の一つであるものの、根室線の場合は妥協と諦めが肝心と言ったところか……。