〔東京外為〕ドル、145円台後半=日米株安で水準切り下げ(8日午後5時)

AI要約

8日の東京外国為替市場では、日米株安を受けてドルは145円台後半に下落した。日経平均のプラス転換を経て一時は146円台後半まで回復したが、再度下落して売りが強まった。

ドル円は海外市場の影響を受け、一時的な持ち直しもあったものの、日経平均の下落と共に再度売りが優勢となった。

ユーロに関しても対円は軟調で、対ドルは横ばい圏で推移した。

 8日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日米株安を背景に売りが強まり、1ドル=145円台後半に下落した。日経平均株価のプラス転換で146円台後半に上昇する場面があったが、日経平均の再下落後は売りが優勢だった。午後5時現在は145円85~87銭と前日(午後5時、146円69~70銭)比84銭のドル安・円高。

 ドル円は海外市場で方向感を欠いた流れを受け、早朝は146円30~70銭台で推移。午前9時前に145円60銭付近に下押した後いったん持ち直したが、仲値前には再び売られ、145円40銭台まで下落。その後は実需筋の買いなどで値を戻し、午前11時すぎには146円80銭台に浮上。午後は日経平均の下落が重しとなり、終盤までは総じて売り優勢の展開が続いた。

 前日の海外市場では、欧州時間は147円10~60銭で推移。米国時間の序盤は146円60銭台まで値を下げたが、中盤は米長期金利の上昇などで147円60銭台まで水準を戻した。終盤にかけて146円60銭付近まで軟化した。

 東京時間は、朝方は売り先行となった後は買い戻され、午後は再び売られる展開だった。「おおむね日経平均に連動するような格好」(為替ブローカー)とされ、午後は「米株に続いて日本株も下げた後であり、総じて調整売りが強まった」(FX業者)と指摘されている。日銀の「主な意見」では段階的な利上げを主張するタカ派の意見もあったが、前日に内田真一副総裁がハト派的な講演を行った後でもあり、「さほど材料視されることはなかった」(大手邦銀)との声が聞かれた。

 ユーロも終盤、対円は軟調。対ドルは横ばい圏。午後5時現在、1ユーロ=159円57~59銭(前日午後5時、160円24~26銭)、対ドルでは1.0939~0940ドル(同1.0922~0922ドル)。