〔東京外為〕ドル、146円台後半=実需買いで小幅高(8日正午)

AI要約

8日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場は、1ドル=146円台後半に小幅上昇し、正午現在は146円58~61銭となっている。

米株の動向や市場の不安要因が影響し、ドル円相場は変動しているが、買いが優勢となっている。

市場は日銀の「主な意見」に注意を払っており、ドル円相場の動向に影響を与えている。

 8日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需の買いなどが膨らみ、1ドル=146円台後半に小幅上昇した。正午現在は146円58~61銭と前日(午後5時、146円69~70銭)比11銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間は147円10~60銭で方向感なく推移した。米国時間の序盤は、調整売りなどで146円60銭台まで値を下げた。中盤は、長期金利の上昇や米株の堅調を背景に、147円60銭台まで水準を切り上げた。ただ、その後、米株が反落したことに圧迫され、終盤にかけて146円60銭付近まで軟化した。

 8日の東京早朝も売りが先行し、145円50銭台まで下落。9時前に公表された、日銀の7月会合の「主な意見」を受け、買いが優勢となり、146円50銭付近まで値を戻した。その後、再び売り戻されたが、仲値公示にかけて国内輸入企業による実需買いで146円50銭台まで上伸。正午にかけても買いがやや優勢となり、146円60銭台近辺で推移している。

 日銀の「主な意見」について、市場では「会合後の会見に比べてハト派的な印象を受けたが、市場はそれほど材料視していなかった」(大手邦銀)との声が聞かれた。午前は実需買いが膨らんだが、今後の市場の動きについては、「米景気の先行き不安が払拭されていない」(運用会社)ため、「ドル円は下方向が意識される」(先の大手邦銀)との見方が増えている。

 ユーロは朝方に比べ対円で上昇、対ドルではほぼ横ばい。正午現在、1ユーロ=160円27~31銭(前日午後5時、160円24~26銭)、対ドルでは1.0933~0933ドル(同1.0922~0922ドル)。