〔東京外為〕ドル、一時147円台後半=日銀副総裁講演で大幅高(7日午後5時)

AI要約

7日の東京外国為替市場では、日銀の内田副総裁のハト的な講演を受けてドル円相場が急騰し、一時147円台後半まで上昇した。終盤には戻り売りもあり146円台半ばで推移している。

また、海外市場では144円30銭台から145円40銭台で推移し、内田副総裁の講演後に急上昇した。それに伴い、日経平均株価も上昇し、ドル円相場も強気となったが、終盤には戻り売り傾向もみられた。

ユーロにおいては、対円は伸び悩んでいる一方、対ドルは横ばいの動きを見せている。

 7日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀の内田真一副総裁のハト的な講演を受けて一時1ドル=147円台後半まで急騰した。終盤は戻り売りも出て、146円台半ばに伸び悩んでいる。午後5時現在、1ドル=146円69~70銭と前日(午後5時、145円29~30銭)比1円40銭の大幅ドル高・円安。

 ドル円は早朝、前日の海外市場で売られた流れを受け、144円50銭台で取引された。午前9時以降、いったん145円台に浮上した後、仲値過ぎに144円台後半に反落。午前10時半に内田副総裁が講演でハト派的な発言を行うと一気に147円40銭台に水準を切り上げた。正午前後は146円台に伸び悩んだが、午後には147円80銭台に上値を伸ばしたが、同水準で買いは一服。終盤は戻り売りに水準を下げた。

 前日の海外市場では、欧州時間は144円30銭台から145円40銭台のレンジ圏で推移。米国時間の序盤は、夜間取引で日経平均先物が急落し、144円05銭前後まで下落。中盤は戻したが、終盤は144円10銭台に反落した。

 東京時間は、内田副総裁の講演が「予想以上にハト派的な内容だった」(為替ブローカー)ことからドル円は一気に買いが誘われた。同副総裁は「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはない」などと発言。これを受けて日経平均株価は急騰し、ドル円もドル買い・円売りが強まった。午後に入って上値を追ったが、日経平均が上げ幅を縮小させたことからドル円も戻り売りが出た。市場では「日銀が金融市場の動揺に配慮する姿勢を示したため、いったんは落ち着くのではないか」(大手邦銀)との声が聞かれる。

 ユーロは終盤、対円は伸び悩み。対ドルは横ばい。午後5時現在は、1ユーロ=160円24~26銭(前日午後5時、158円76~77銭)、対ドルでは1.0922~0922ドル(同1.0926~0927ドル)。