〔東京外為〕ドル、146円台前半=米株安で水準切り下げ(8日午前9時)

AI要約

8日朝の東京外国為替市場でのドルの対円相場は、1ドル=146円台前半に水準を下げている。米株安などに圧迫され、円高の展開となっている。

前日の海外市場では、米国時間には一時147円60銭台まで値を上げたものの、終盤には146円60銭付近まで下落。東京時間の朝方にも一時145円台後半まで下落する展開となった。

市場からは、米景気の減速懸念や日経平均株価の軟調を意識した売りが出ている。また、日銀の追加利上げ観測もドル円の下落要因になっている。

 8日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米株安などに圧迫され、1ドル=146円台前半に水準を切り下げている。午前9時現在、146円25~28銭と前日(午後5時、146円69~70銭)比44銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間は147円10~60銭でもみ合った。米国時間の序盤は、調整売りなどで146円60銭台まで下落。中盤は、米長期金利の上昇と米株高を受け、147円60銭台まで値を上げた。ただ、その後は米株が下げ幅を拡大したことに圧迫され、終盤にかけては146円60銭付近まで水準を切り下げた。

 東京時間の朝方は、同水準で推移した後、売りが優勢となり、一時145円台後半まで下落した。市場からは、「米景気への減速懸念や日経平均株価の軟調を意識した売りが出た」(運用会社)との声が聞かれた。前日の内田日銀副総裁の講演はハト派的だったが「条件が整えば追加利上げもあり得るという内容」(外為仲介業者)だったため、日銀の追加利上げ観測が意識されることも、ドル円の下押し要因になるとみられる。

 今後の市場の動きについては「米景気の先行き不安が払拭されるまでは、不安定な相場が続く」(先の運用会社)との指摘もあった。

 ユーロは対円で下落、対ドルでは小幅高。午前9時現在、1ユーロ=159円81~85銭(前日午後5時、160円24~26銭)、対ドルでは1.0927~0928ドル(同1.0922~0922ドル)。