米中の技術紛争、次の衝突はEV技術か-米政府が新たな制限提案へ

AI要約

米政府が中国製自動車ソフトウェアの販売制限を提案する準備を進めている。

安全保障上の懸念から自律走行車向け中国製テクノロジーの使用制限が含まれる。

中国が自動車産業で台頭し、世界の自動車メーカーが中国の技術に依存する動きが見られる。

(ブルームバーグ): 米政府は急速に台頭する自律走行車やインターネット接続車の分野で、世界2位の経済大国である中国に挑戦状を突きつける。テクノロジーを巡る対立の場を広げる準備を進めている。

事情に詳しい複数の関係者によれば、バイデン政権は今月中にも中国製自動車ソフトウエアの米販売に制限を提案する計画だ。スマートカーと呼ばれる新世代自動車がもたらす安全保障上の懸念に対応するのが目的。自律走行車向け中国製テクノロジーの使用とテストの制限が含まれるという。

最近の自動車にはガソリン車、電気自動車(EV)を問わず、インターネットに接続する装置が装備されたものが多く、ハッキングの被害となることが考えられる。規制が検討されるようになったのは、中国製自動車ソフトウエアのサイバーセキュリティーリスクに関し、バイデン大統領が3月に指揮した調査がきっかけだ。

中国が電気自動車やスマートカー用部品のリーダーとして台頭してきたのは、政府の補助金や支援が広く行き渡っているためでもある。比亜迪(BYD)が昨年第4四半期に販売した完全EVの台数は、テスラのそれを上回った。世界の自動車メーカーはコネクテッドカーに必要な技術を中国のサプライヤーにますます依存するようになっている。

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原題:US Poised to Confront China Over EV Technology With New Limits(抜粋)

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