米雇用コスト、第2四半期0.9%上昇と伸び鈍化 FRBに朗報

AI要約

第2・四半期の雇用コスト指数(ECI)は前期比0.9%上昇し、前四半期から伸びが鈍化した。

民間部門の賃金上昇率が低下し、インフレが抑制される可能性がある。これにより利下げが検討される。

賃金・給与の上昇は鎮静化し、景気回復が続いている。これはFRBに利下げの機会を提供している。

米雇用コスト、第2四半期0.9%上昇と伸び鈍化 FRBに朗報

[ワシントン 31日 ロイター] - 米労働省が31日に発表した第2・四半期の雇用コスト指数(ECI)は前期比0.9%上昇した。伸びは前四半期の1.2%から鈍化し、予想の1.0%も下回った。

民間部門の賃金上昇の鈍化を背景にインフレが下降傾向にあることが改めて示され、9月の利下げに一段の道が開かれる可能性がある。

前年同期比では4.1%上昇。第1・四半期は4.2%上昇していた。

労働コストの伸び鈍化は、米連邦準備理事会(FRB)当局者にとっては歓迎すべきこととみられる。FRBは31日まで開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置くと予想されている。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ルプキー氏は「民間企業の賃金・給与の上昇はFRB当局者が望む水準に近づいている。景気は徐々に正常に戻りつつある。賃金上昇の鎮静化はFRBの利下げに青信号を与える」と述べた。

人件費の大部分を占める賃金・給与は0.9%上昇した。これは過去3年間で最小の伸び率となった。第1・四半期は1.1%上昇だった。

前年同期比では4.2%上昇となり、第1・四半期の4.4%上昇から伸びが鈍化した。インフレ調整後では1.2%上昇。第1・四半期は0.9%上昇だった。

民間部門の賃金・給与は0.8%上昇と、伸び率は2020年第4・四半期以来最小となった。第1・四半期は1.1%上昇だった。前年同期比では4.1%上昇。第1・四半期は4.3%上昇だった。

州・地方政府の賃金上昇率は1.1%上昇。第1・四半期は1.4%上昇だった。ただ、前年同期比では5.1%上昇と、第1・四半期の5.0%上昇から伸びが拡大した。

諸手当は1.0%上昇した。第1・四半期は1.1%上昇だった。前年同期比では3.8%上昇。第1・四半期は3.7%上昇だった。