〔東京外為〕ドル、152円台後半=日銀利上げ観測で大幅下落(31日午前9時)

AI要約

31日朝の東京外国為替市場でのドルの対円相場は、日銀の追加利上げ見送り観測や報道により大幅下落した。

日銀が追加利上げを検討しているとの報道を受け、ドル売り・円買いが進行し、市場の注目は日銀の政策決定会合の結果に集まっている。

ユーロは対円で大幅下落し、対ドルでは横ばい状態が続いている。

 31日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀が追加利上げを検討しているとする時事通信などの報道に押され、1ドル=152円台後半に大幅下落した。午前9時現在、152円62~64銭と前日(午後5時、154円89~90銭)比2円27銭の大幅ドル安・円高。

 前日の東京時間は、日銀の追加利上げ見送り観測が市場に広がり、一時155円台前半まで上昇した。米国時間は、日銀が追加利上げを検討しているとの報道を受けて、一転してドル売り・円買いが進行。米国株や米長期金利の下落も相まって、一時152円台半ばまで値を落とした。クロス円でも円高に向かう動きがみられた。三村次期財務官が一部メディアのインタビューに対し、「動向次第では為替介入も許されている」などと発言をしたことも円買い材料となった。

 市場では、昼頃発表される日銀政策決定会合の結果公表と総裁会見に注目が集まっている。市場関係者からは、「どのような結果になろうとも、発表直後は値が飛ぶ可能性がある」(国内証券)との見立てが出ている。一方で、「日銀による追加利上げは織り込み済みのため、利上げしても大きな動きは見られないだろう」(運用会社)との声もあった。もっとも、「利上げが見送りとなれば、強烈な円安となる」(外為仲介業者)との可能性があるが、その場合は「総裁が会見の場で市場をけん制するだろう」(国内証券)との指摘もあった。

 同日夜に結果が公表されるFOMCについては、金利は据え置きになるとの見方が大勢。

 ユーロは対円で大幅下落、対ドルで横ばい。午前9時現在は、1ユーロ=165円07~08銭(前日午後5時、167円54~57銭)、対ドルでは1.0815~0815ドル(同1.0818~0819ドル)。