「だろう」はご法度!! ベテランドライバーこそ要注意の[思い込み運転]回避術

AI要約
新米ドライバーの"だろう運転"による事故の危険性動静不注視による事故の恐ろしさ動静不注視による事故が起こりやすい状況
「だろう」はご法度!! ベテランドライバーこそ要注意の[思い込み運転]回避術

 免許取りたての頃は、常に「人が飛び出して来ないか?」「前車が急ブレーキ踏むかも……」などを考えて運転していた。しかし、運転にある程度慣れてくると、いわゆる"だろう運転"で走っていることに気づく。

 文/山口卓也、写真/写真AC

 例えば、右折先の横断歩道手前に人がいるのを確認した。「歩道に立ち止まって携帯電話を注視しているから渡らないだろう」と、自分に都合良く勝手に想定するなどして運転することを"だろう運転"という。

 しかしこの歩行者は、クルマが歩道にさしかかるという時に突然思い出したように横断歩道に向かって走り出し、クルマと衝突事故に……。

 このような、事故の相手の存在を認識していた(見ていた)にもかかわらず、注視を怠る行為を"動静不注視"という。聞き慣れない言葉だが、対向車が接近中に強引に右折するなどもこれにあたる。

 実は筆者、先日クルマを運転中に動静不注視による事故を起こしかけた。

 歩道寄りの左車線を前車に続いて走行中、少し前方にトラックが駐車しているのが見えた。「前車は右に車線変更する……」と思い、右後方確認の後に前車に続いて右車線へ。数百m先で左折する予定だったので、右車線から元の左車線へ戻った。

 すると、前車が少し加速したので、それに続くように加速開始……した途端、前車はブレーキをかけて左にあったコンビニの歩道手前で一時停止。こちらは加速開始直後だったのでフルブレーキ!なんとか事故は回避できた。

 考えてみれば、おそらく前車は「コンビニに入るから、後方から近づく後車を少し離さないと危ないな……」と加速したのだと思う。それなのに、前車の動きのままに加速した自分がいた。

 前車の存在をきちんと認識していたにもかかわらず、注視・注意を怠ったために危うく事故を起こしかけた。まさに動静不注視によるものだったのだ。

 では、このような事例の他に、動静不注視による事故はどのような場所で起こりやすいのか?