ステランティス、上半期利益が40%減 減産・値下げを計画

AI要約

欧米自動車大手ステランティスが上半期決算で利益が下振れし、株価が10%下落した。北米などで生産を縮小し、価格を引き下げる方針を示した。

ステランティスの株価は約8%下落し、時価総額が20%減少。フリーキャッシュフローは上半期に約4億ユーロのマイナスとなったが、通期ではプラスになる見通し。

ナタリー・ナイト最高財務責任者は北米を中心に在庫削減や物流改善を進めており、アナリストはステランティスの課題が今後も続くと指摘している。

ステランティス、上半期利益が40%減 減産・値下げを計画

Giulio Piovaccari Gilles Guillaume

[ミラノ 25日 ロイター] - 欧米自動車大手ステランティスが25日発表した上半期決算は利益が予想を下回り、株価が10%下落した。北米などで生産の縮小や価格の引き下げを行うと表明した。

EBIT(利払い・税引き前利益)は40%減の84億6300万ユーロ(91億7000万ドル)と、ロイターがまとめたアナリスト予想の88億5000万ユーロを下回った。

ステランティスのミラノ上場株は約8%下落した。一時2023年8月以来の安値を付けた。年初から時価総額が20%減少しており、欧州の主要自動車メーカーの中で最悪のパフォーマンスとなっている。

調整後EBIT利益率は10%弱に低下した。同社は通期で2桁の利益率を目指している。

フリーキャッシュフローは上半期に約4億ユーロのマイナスとなった。通年ではプラスになると予想している。

ナタリー・ナイト最高財務責任者(CFO)は北米を中心に在庫の削減や物流の改善に取り組んでいると説明した。

「需給を調整することはわれわれにとって重要なことの一つだ」と述べ、北米の生産量を減らし価格を引き下げる考えを示した。

シティのアナリストはメモで、ステランティスの問題は今後も続くとの見方を示した。過剰在庫が通期の利益率を圧迫するとし、この問題を解消しない限り本当の改善は期待できないと指摘した。