開通時期“白紙”に「紀伊半島ぐるり高速」の最南端 予期せぬ難航 でも「開通前から活用します!?」

AI要約

国土交通省 紀南河川国道事務所は、紀勢道の一部「すさみ串本道路」の開通時期を見直すと発表しました。硬質岩の出現による工事難航が原因で、工程の精査を行うことを決定。

開通時期の延期についてSNSでも話題になっているが、災害時の防災機能を強化する方策も検討中。工事用道路の活用や津波非難場所としての機能も検討されている。

すさみ串本道路は19.2kmの高速道路で、紀伊半島を1周する経路に位置している。通常よりも施工時間が長くかかる硬質岩の問題に直面しており、工事の進捗状況を踏まえて再度開通時期の見直しを行う予定。

開通時期“白紙”に「紀伊半島ぐるり高速」の最南端 予期せぬ難航 でも「開通前から活用します!?」

 国土交通省 紀南河川国道事務所は2024年7月19日、2025年春開通を目指し工事を進めている紀勢道の一部「すさみ串本道路」の開通時期を見直すと発表しました。予期せぬ困難が発生しています。

 すさみ串本道路はすさみ南IC-串本IC(仮称)間の19.2km。紀伊半島を1周する高速道路の最南端部に当たります。

 全線にわたって工事を進めているものの、一部橋梁の杭打ち時に、「通常の掘削機では対応できない硬質岩が多数出現」しており難航。通常より「平均約5倍の施工時間」を要しているそうです。

 有識者会議の結果、まだまだ硬質岩が出現すると考えられることから、現在の工法のまま、丁寧に施工を進めていくのが妥当と結論づけられました。「見直し後の開通時期については、今後の工事進捗状況を踏まえて工程精査し、改めてお知らせします」としています。

 開通が間近に迫っていただけに、SNSでは延期の報に反応も多くみられますが、紀南河川国道事務所は開通前の段階においても、南海トラフ地震など災害時における「防災機能を強化するための方策について検討」するともしています。

 この道路は、津波発生時に約6割が浸水のため不通になるとされる海沿いの国道42号より山側を貫きます。大規模災害が発生した場合は、工事用道路を活用し、緊急輸送路としての機能を確保したり、集落の津波非難場所として活用したりすることを検討しているそうです。