ナンバーワン軽自動車「N-BOX」がまさかの首位陥落…「1強」時代はこうして終焉を迎えた

AI要約

2024年7月4日に発表された新車販売台数ランキングで、ホンダN-BOXが10万680台の販売台数で第1位を獲得した。

ホンダN-BOXは軽自動車市場で長らくトップを走ってきたが、最近は競合他社に差を詰められている。

フルモデルチェンジ後の販売台数や対前年比を見ると、N-BOXの売れ行きが伸び悩んでいることが分かる。

ナンバーワン軽自動車「N-BOX」がまさかの首位陥落…「1強」時代はこうして終焉を迎えた

2024年7月4日発表された新車販売台数ランキングでは、ホンダの軽自動車であるN-BOXが2024年上半期(1~6月)における販売台数が10万680台となり、登録車を含む新車販売台数において第1位を獲得した。

ホンダN-BOXといえば、軽自動車の新車販売台数でNO.1を続けるベストセラーモデル。しかし、そのN-BOXの新車セールスも盤石ではなくなっているのだ。全国軽自動車協会連合会が発表している2024年6月の軽自動車の新車販売台数を見ると、第1位は1万6803台のホンダN-BOX、第2位がスズキスペーシア、第3位はダイハツタントとトップ3は軽自動車最大級の室内空間とリアにスライドドアを採用した高い利便性を両立したスーパーハイトワゴンが独占しN-BOXの強さは安泰のように見える。

しかし2024年5月の販売台数では、スペーシアが1万5160台でトップとなり、ホンダN-BOXは1万4582台とわずか578台差で首位を陥落したのだ。これまで圧倒的な強さを誇っていたN-BOXだが、2023年10月のフルモデルチェンジ以降、ホンダN-BOXを取り巻く環境が厳しくなっていたのだ。実は新車販売台数と買取価格を調べてみると、ホンダN-BOXの1強時代が終わりつつあることがわかった。

クルマにとって世代交代にあたるフルモデルチェンジは、新車セールスが最も好調となるタイミングだ。2023年10月にホンダN-BOXそして、翌月にはスズキスペーシアがフルモデルチェンジを行った。先ほど述べたように、フルモデルチェンジ後は新車販売台数が伸びるタイミングとなる。しかしここで注目すべき数字は新車販売台数ではなく、対前年比の数字だ。フルモデルチェンジというカンフル剤によって販売台数は延びるはずなので、モデル末期だった前年と比べた対前年同月比の販売台数はプラスの100%超えとなるのが一般的だ。

2024年1月からのホンダN-BOXの新車販売台数の対前年同月比を見てみると、1月が88.1%、2月は84.2%、3月は73.2%、4月は99.7%、そして5月は104.4%と5月しかモデル末期だった2023年を上回っていない。対して、スズキスペーシアは、1月111.1%、2月153.9%、3月136.0%、4月125.1%、そして5月は191.9%とすべての月で前年同月比をプラスとしており、フルモデルチェンジ効果が実感できる。このことから、ホンダN-BOXはフルモデルチェンジして新型となったにも関わらず、モデル末期だった昨年より売れていないというのが現実なのだ。