カワサキの水素バイクがついに走行姿を公開! ベースモデルは「Ninja H2 SX」

AI要約

カワサキは2024年7月20日に三重県・鈴鹿サーキットで水素バイクのデモ走行を行った。

カワサキモータースは最新の水素エンジンテクノロジーを展示し、水素モーターサイクルの開発を積極的に進めている。

水素エンジン搭載の大型スポーツツアラー車両を世界初公開し、2024年に試験走行を行う予定だ。

カワサキの水素バイクがついに走行姿を公開! ベースモデルは「Ninja H2 SX」

 カワサキは、2024年7月20日に三重県・鈴鹿サーキットで水素バイクのデモ走行を行いました。

 近年、カワサキモータースは電動バイクやハイブリッドモデルを市場に導入するなど、カーボンニュートラルに向けた取り組みを積極的に行っていますが、2022年11月8日から13日にかけてイタリア・ミラノで開催されたバイクの見本市「EICMA(エイクマ)」で開発中の水素エンジンを展示。プロトタイプマシンの画像も公開しています。

 また、2023年12月12日に開催されたグループビジョン2030・進捗報告会においては大型スポーツツアラー「Ninja H2 SX」をベースにした水素エンジン搭載車を世界初公開。2024年年明けから試験走行を開催することを発表しました。

 デモ走行に先駆け、車輌と共に登場したカワサキモータース水素戦略担当兼川崎重工業執行役員の松田 義基さん、開発責任者の市聡顕さんが登場。松田さん、市さんは次のようにコメントしています。

■松田 義基さん

「今回お披露目します水素エンジンを搭載したモーターサイクルですが、カワサキモータースが推し進めていますマルチパスウェイ、すなわちEV、電気だけではなくガソリンエンジンを使って燃費のいいハイブリッドや、水素などを燃料に用いるなどマルチな考えでカーボンニュートラルを目指すという思想を形にしたものです。

 二輪車メーカーとしては世界初となる、実際に走る水素エンジン搭載モーターサイクルを公開できることに私自身、興奮しております。

 こちらのモーターサイクルは設計を始めたのが昨年でして、実走行できたのは今年のはじめくらいになります。ようやく皆様に公開できるようになりましたので、ぜひご覧ください」。

■市聡顕さん

「Ninja H2が水素モーターサイクルになって1年ぶりに鈴鹿に帰ってきました。こちらのモーターサイクルはNinja H2 SXを基に水素のタンク、水素の直噴インジェクターを搭載して水素モーターサイクルとして研究をしているものです。

 水素を使って今までになかったようなワクワクするような乗り味を実現できるんじゃないかなというふうに思っております。カーボンニュートラルという環境に優しい一面もありますが、それとプラスして楽しい乗り味を皆さんに提供したいと思って研究を進めています。

 ただガソリンを水素に変えただけじゃないの? と思われるかもしれませんが、そこには色々難しいハードルがありまして、HySE(※技術研究組合水素小型モビリティ・エンジン研究組合/カワサキモータース株式会社、スズキ株式会社、本田技研工業株式会社、ヤマハ発動機株式会社の4社が基幹となる組合)を結成しまして、メーカーの枠を越えて2輪4社、それとトヨタも含めて水素エンジンを研究しています。

 今回は水素エンジンを搭載したモーターサイクルが走れるんだよというところを皆さんに認識していただいて、応援して頂きたいなと思っています」。