銃撃事件で「もしトラ」から「確トラ」へ…「トランプ当選」で「株価爆上げ」期待の「米国株銘柄」

2024年11月5日のアメリカ大統領選挙が近づく中、トランプ元大統領が再び注目を集めています。

7月14日、米ペンシルバニア州でトランプ前大統領が銃撃される事件が発生しました。トランプ氏は右耳上部を貫通されましたが、幸い命に別状はありませんでした。

事件直後、トランプ氏が力強く右腕を掲げ、後ろに星条旗がある写真が世界中に拡散され、最大のピンチを好機に変えた「豪運」によって、トランプ氏の再選に向けた勢いを増しています。

この事件はトランプ氏の支持者のみならず、一般のアメリカ国民にも強い印象を与えました。

実際、最新の世論調査によると、事件後にトランプ氏の支持率が無党派層を取り込む形で上昇しており、このままいけばトランプ政権誕生が現実味を帯びてきました。

もちろんトランプ氏を支持してるかどうかに関わらず、銃撃事件があったこと自体、看過できない問題ですが、投資家の多くはこの事件を契機に世論がどう動くかに注目しているはずです。

そこで今回の記事は、大統領選挙の争点、もしもトランプ政権が誕生した場合に恩恵を受ける企業などを中心に解説していきます。

2024年の選挙では、バイデン大統領とトランプ元大統領の争点が多岐にわたります。主要な争点には以下のようなものがあります。

【経済政策】

バイデン大統領はインフラ投資や気候変動対策を推進し、中間層や低所得者層への支援を強化する政策を掲げています。一方、トランプ元大統領は減税や規制緩和を進め、企業や富裕層への恩恵を強調する政策を訴えています。

バイデン大統領は「アメリカン・ジョブズ・プラン」や「アメリカン・ファミリーズ・プラン」など、大規模なインフラ投資と社会福祉の拡充を柱にしています。これにより、労働者の賃金上昇や雇用創出が期待される一方で、財政赤字の拡大が懸念されています。

一方、トランプ氏の経済政策は「減税」と「規制緩和」に焦点を当てており、大企業や富裕層への減税を通じて経済成長を促進すると主張しています。また、環境規制や労働規制の緩和によって企業活動を活発化させ、経済全体の成長を目指しています。

【移民政策】

バイデン大統領は移民政策の緩和を主張し、人道的な取り組みを強調しています。彼はドリーマー(幼少期に不法移民としてアメリカに連れてこられた若者)に市民権を与えるための法案を推進し、難民受け入れの拡大も図っています。これにより、多くの移民が合法的にアメリカでの生活を安定させることができるとしています。

一方、トランプ元大統領は厳格な移民規制を復活させ、国境の強化を目指しています。彼は不法移民の取り締まりを強化し、国境の壁建設を再開することを公約としています。また、移民による犯罪防止を掲げ、移民に対する厳しい姿勢を貫いています。トランプ氏は「国境の安全こそが国の安全である」と強調し、移民問題を国家安全保障の一環として捉えています。

【外交政策】

バイデン大統領は同盟国との協調を重視し、多国間主義を推進しています。彼はパリ協定への再加盟やイラン核合意の再構築を通じて、国際社会との協力を強化しています。また、NATOやG7などの国際機関を通じた共同対応を重視し、米国のリーダーシップを強調しています。バイデン大統領は就任時に「米国は戻ってきた」と宣言し、国際舞台での存在感を再び高めることを目指しています。

一方、トランプ元大統領はアメリカ第一主義を掲げ、中国やロシアに対して強硬な姿勢を取ることを公約としています。彼は貿易不均衡を是正するための関税措置や、中国の技術盗用を防ぐための制裁を強化する方針です。またロシアとの関係についても、エネルギー政策や軍事政策を通じて圧力をかけることを示唆しています。トランプ氏は「米国の利益を最優先する」とし、二国間交渉を重視する方針を明確にしています。

【社会問題】

バイデン大統領は社会問題に対してリベラルな立場を取っており、LGBTQ+の権利拡大や人種平等を強調しています。彼は警察改革や刑事司法改革を通じて、社会的公正を実現するための政策を推進しています。具体的には、警察の訓練や監視システムの改善を図り、コミュニティとの信頼関係を強化することを目指しています。

一方、トランプ元大統領は保守的な価値観を重視し、法と秩序を強調しています。彼は警察の資金削減に反対し、犯罪取り締まりの強化を主張しています。また宗教の自由や銃の権利保護を掲げ、保守的な支持者層の支持を固めています。トランプ氏は「アメリカの伝統的価値観を守る」とし、文化戦争において保守派の立場を強調しています。