FRB、利下げ急ぐ必要ない 労働市場なお堅調=IMFエコノミスト

AI要約

国際通貨基金(IMF)チーフエコノミストのグランシャ氏は、FRBの金融政策について、インフレ指標の落ち込みを背景に利下げの転換が合理的だが、急ぐ必要はないと述べた。

グランシャ氏は、第1・四半期にインフレが上振れしたことに言及し、FRBはさらなる利下げについて慎重に検討すべきだと語った。

また、FRBは年内に1回の利下げを実施する見通しを変えておらず、追加的なデータを待って方針を調整する余裕があると述べた。

FRB、利下げ急ぐ必要ない 労働市場なお堅調=IMFエコノミスト

David Lawder

[ワシントン 16日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)チーフエコノミストのピエール・オリビエ・グランシャ氏は16日、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策について、インフレ指標の落ち込みを背景に「極めて合理的」な利下げへの転換を開始できるものの、米国の労働市場がなお堅調なことを踏まえると、FRBは決断を急ぐ必要はないとの考えを示した。

グランシャ氏はIMF世界経済見通しの公表に合わせロイターのインタビューに応じ、第1・四半期にインフレが上振れし利下げ観測が後ずれしたことに言及し、FRBはもう少し待つのが望ましいと指摘。「インフレを巡る良好なニュースを踏まえると、FRBが労働市場の状況を検証し始め、金融政策を過度に引き締めないようにしたいと考えるのは極めて当然だ」とし、「FRBには少し待った上で、追加的なデータに基づき方針を調整する余裕がある」と述べた。

同時に、FRBは年内に1回の利下げを実施するとの見方を変えていないと言及。ただ、自身が望ましいと考える利下げ実施の時期については明言を避けた。