発がん性…埼玉“PFAS”汚染調査 PFASの一種である「PFOS」「PFOA」、川の4カ所で超過検出 以前も超過し、追加調査していた 原因は不明、上流を調査へ 水道水、地下水に影響は

AI要約

2021~23年にかけて、埼玉県川越市や狭山市を流れる不老川や久保川で、有機フッ素化合物の一種であるPFOSとPFOAが検出され、24年度の調査でも久保川で超過が新たに確認された。

水道水への影響はないが、原因特定のために関係者が上流の調査を行うことを決定。狭山市や川越市での新たな超過検出も報告された。

大野知事は地下水への影響について少ないと説明し、早期に調査を進める方針を示した。

発がん性…埼玉“PFAS”汚染調査 PFASの一種である「PFOS」「PFOA」、川の4カ所で超過検出 以前も超過し、追加調査していた 原因は不明、上流を調査へ 水道水、地下水に影響は

 2021~23年にかけて、埼玉県川越市や狭山市を流れる不老川や久保川で、発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)の一種であるPFOSとPFOAが、国の定める暫定指針値を超過して検出された問題で、大野元裕知事は9日、24年度の追加調査で、久保川の4カ所で新たに超過検出があったと発表した。

 どちらの河川からも直接取水を行っている水道事業者はいないため、水道水などへの影響はないというが、排出源が不明であることから、狭山市などの関係者が連携し、原因特定に向けた上流の調査を行う。

 24年度調査で新たに指針値を超過したのは、狭山市内3カ所と川越市内1カ所。それぞれPFOSとPFOAの合算値で、1リットル当たり120~140ナノグラムを検出し、国の定める暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム以下)を、70~90ナノグラム上回った。

 会見で大野知事は、地下水への影響に関して「この地域の地下水は深井戸と呼ばれ、固い地層の下から水を取っている。地表の河川水の影響を受けることは極めて少ないと考えている」と強調。今後の調査については「県としては、可能な限りの支援をして、早期に調査をしていただく方向で進めている」と述べた。