〔NY外為〕円、158円台後半(16日朝)

AI要約

米個人消費の底堅さを示唆する統計の発表を受けて、円相場が下落しドルが買われている。市場では7月のFOMCからの利下げ観測が後退しているが、年内3回の利下げ見込みが多い状況。米小売売上高が市場予想を上回り円相場に影響を与えた。

日本政府・日銀の為替介入への警戒感が強い中、円は159円手前の水準で推移している。ユーロは対ドル・対円ともに上昇し、円安・ユーロ高が続いている。

 【ニューヨーク時事】16日午前のニューヨーク外国為替市場では、米個人消費の底堅さを示唆する統計の発表を受けて円売り・ドル買いが活発化し、円相場は1ドル=158円台後半に下落している。午前9時現在は158円75~85銭と、前日午後5時(157円91銭~158円01銭)比84銭の円安・ドル高。

 前日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を踏まえ、市場では7月の連邦公開市場委員会(FOMC)から利下げが始まるとの観測は後退。ただ、引き続き年内3回の利下げを見込む向きが多く、米長期金利が低下基調となる中、海外市場の円相場は158円台前半から後半にかけてのレンジを推移した。

 ニューヨーク市場入り後に発表された6月の米小売売上高は、前月比横ばい。変動の激しい自動車・同部品を除くと0.4%増となり、おおむね市場予想を上回り、前月実績も上方修正された。この結果を受け、円売り・ドル買いが優勢となったものの、日本政府・日銀による為替介入への警戒感が強く、円は159円手前の水準で下げ渋っている。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0870~0880ドル(前日午後5時は1.0890~0900ドル)、対円では同172円70~80銭(同172円27~37銭)と、43銭の円安・ユーロ高。