ユーロ圏経済は徐々に回復、今年後半さらに加速へ-経済担当欧州委員

AI要約

欧州委員会のジェンティローニ委員は、ユーロ圏経済が徐々に回復しており、活動が後半に加速する見通しを示している。

失業率の低下や家計の購買力回復、投資への恩恵などが挙げられ、地政学上の不確実性が主なリスクとして残る中でも活動が続く見込み。

ユーロ圏のGDP成長率の予測や経済活動の加速条件についても言及されている。

ユーロ圏経済は徐々に回復、今年後半さらに加速へ-経済担当欧州委員

(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のジェンティローニ委員(経済担当)は15日、ユーロ圏経済は徐々に回復しており、今年後半には活動がさらに加速するとの見通しを示した。

ジェンティローニ氏は、ユーロ圏財務相会合後の記者会見で「失業率は歴史的に低い水準を維持しており、インフレの緩和と実質賃金の上昇により、家計の購買力が回復し始めている」と述べた。新型コロナウィルス禍からの復興基金「ネクストジェネレーションEU(NGEU)」に加え、「信用状況の改善で投資も恩恵を受ける」とした。

また、「地政学上の不確実性が依然として経済見通しに対する主なリスクとなっているが、最近の春季予測で述べた経済活動の加速の条件は、今年後半と来年も引き続き維持されるだろう」と述べた。

ユーロ圏の域内総生産(GDP)は1-3月(第1四半期)は前期比0.3%増で、4-6月期と7-9月期も同様のペースで拡大しているとみられる。欧州委員会は、ユーロ圏の2024年のGDP成長率を0.8%増と予測している。23年の0.4%より高い水準だが、コロナ禍での2年間の停滞の後、産業部門の低迷が根強く、より広範な経済回復が抑制されている。

原題:Euro-Area Economy Is on Track to Accelerate, EU’s Gentiloni Says(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.