「ファンと価値創造へ」 電子楽器メーカー・ローランド新社長が抱負

AI要約

電子楽器メーカー、ローランドの新社長に就任した蓑輪雅弘氏が、新たな音楽の歴史を作り続ける意欲を示す。

新型コロナウイルスの影響で楽器演奏への関心が高まる中、モチベーションを維持することを課題と位置付ける。

若年層だけでなく、50代以上も含めた楽器人口の増加を目指すローランド新社長の取り組み。

「ファンと価値創造へ」 電子楽器メーカー・ローランド新社長が抱負

 電子楽器メーカー、ローランド(浜松市)の新社長に就任した蓑輪雅弘氏(51)が12日、市内で記者会見を開き、「音楽の新しい歴史をつくり続けるローランドを率いることに誇りを感じている。ローランドを応援してくれるファンと一体になって新しい価値を創造する」と抱負を語った。

 会見では、新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要で、楽器演奏への関心が高まった一方で、長続きせずにやめてしまった人も多かったデータを紹介。「モチベーション(やる気)を維持するのが課題。電子楽器の力で、やめてしまう人の割合を減らすことができれば、楽器人口を増やせる」と意欲を示した。

 また、楽器人口増加のターゲットとして、アニメの影響で軽音楽ブームが起きている若年層に加え、50代以上も想定。子育てが一段落して余裕ができ、「もう一度、楽器をやってみよう」という意欲に期待する。

 蓑輪氏は千葉県出身。明星大卒業後、1996年に入社し、執行役員や取締役を歴任した。5月の取締役会の決議を受けて、7月1日に社長に就任した。

 蓑輪氏は高校時代にバンド活動を経験し、キーボード演奏が趣味。入社当時は就職氷河期で、「社長になる未来は想像していなかった」。製造や開発、営業など幅広い部門を担当した経験から、若手社員には「会社のオファー(提案)を断らず、新しいチャレンジをするのが人生を豊かにする秘訣(ひけつ)」とアドバイスした。【山田英之】