“熱中症コロナ”が増加! 恐ろしい症状とは?

AI要約

女性が熱中症と手足口病、さらに新型コロナの3重症を発症し、"熱中症コロナ"という珍しい症例が増加している。

熱中症と新型コロナが両方にかかりやすい理由と対策の相反について、医師のコメントを紹介。

熱中症と新型コロナの症状が似ており、診断が難しいことから、コロナ感染か熱中症かを誤って判断する事例が増加している。

“熱中症コロナ”が増加! 恐ろしい症状とは?

 都内のクリニック。訪れたのは24歳の女性だ。

 女性は熱中症と手足口病の二つを同時に発症していた。さらに7月11日の診断で…

 「熱中症、手足口病、新型コロナの3重奏だ」(医師)

 何と、抗原検査の結果、新型コロナも陽性で、3つの病気を同時に発症してしまったのだ。

 これはやや珍しいケースだが、いまこちらのクリニックで非常に増えているのが…。

 「“熱中症コロナ”。合併して、全身の状態が悪化する」(いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長)

 熱中症と新型コロナを同時に発症する“熱中症コロナ”だ。

 「コロナそのものが重症化しなくても、(熱中症の)脱水を介して症状が重くなりやすいという現状があります」(伊藤院長)

 猛暑日が続出し、熱中症患者が増える中、新型コロナの感染者数は4月末から先月まででおよそ3倍に増えている。5類に移行してから重症化率が低くなった新型コロナだが、熱中症と合併することで重症化するのが“熱中症コロナ”だという。

 “熱中症コロナ”が増えている原因は二つ。夏の暑さで弱った体は免疫力が低下しているため、両方にかかりやすくなっていること。もう一つは、熱中症と新型コロナへの対策が相反することだという。

 「マスクによってのどの渇きが感じにくかったり、水分摂取が遅れるということは多々ある」(伊藤院長)

 例えば、コロナを警戒し、マスクを着用すると口の中が湿ったままのため、ノドの渇きを感じにくく脱水状態から熱中症になりやすい。また熱中症対策でエアコンをつけると室内が乾燥し、鼻やのどの粘膜が弱くなる上に換気が滞り、新型コロナの感染リスクが高まるという。

 別の日、21歳女性が「熱中症」を疑って王子神谷内科外科クリニックを訪れた。

 抗原検査の結果は陽性。熱中症ではなく新型コロナに感染していた。

 伊藤院長が示した、熱中症と現在流行している新型コロナの症状の特徴を見比べてみると、同じような症状が多く、素人では見分けることが難しい。

 「コロナと思って来て、全然コロナじゃなくて熱中症の人もたくさんいる。熱中症と思って来てコロナという方も少なくない。コロナプラス熱中症の患者さんが増えれば、当然亡くなる方や重症化する方の数が跳ね上がる」(伊藤院長)

※これはテレビ朝日「グッド!モーニング」で放送した内容をABEMA TIMES編集部で記事化したものです。