中国GDP、4~6月期は4.7%増 不動産足かせで前期から減速

AI要約

中国のGDP成長率が4.7%増となり、前年同期比で縮小したことが発表された。不動産不況や個人消費の低迷が景気を押し下げている。

不動産開発投資額の減少や住宅価格の下落によって個人消費が低迷し、消費者物価指数はわずか0.1%上昇にとどまっている。

国家統計局は外部環境の不安定性と国内の課題が続く中、今後の景気の先行きが不透明であることを示唆している。

中国GDP、4~6月期は4.7%増 不動産足かせで前期から減速

 中国国家統計局が15日に発表した4~6月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価変動の影響を除く実質成長率が前年同期比4.7%増だった。1~3月期の5.3%増から伸び率は縮小した。長期化する不動産不況や個人消費の低迷で足元での景気は減速傾向となっている。

 景気の足かせとなっている不動産不況はまだ底打ちする気配が見えない。不動産開発投資額は大幅な減少が続いており、1~6月期も前年同期比10.1%減となった。6月の新築住宅価格も主要70都市のうち64都市で前月を下回った。住宅価格の下落で資産が目減りし、個人消費も低迷が続く。今年1~6月の消費者物価指数(CPI)は、中国政府の通年目標「3%前後」を大きく下回る前年同期比0.1%の上昇にとどまっている。

 先行きも不透明感が増している。国家統計局の報道官は「下半期は外部環境の不安定性と不確実性が上昇し、国内の困難や課題も依然として少なくない」などとする談話を発表した。