中国当局が恒例のGDP発表記者会見を見送りへ 同日開幕の共産党重要会議が影響か

AI要約

中国国家統計局は2024年4~6月期のGDP発表をインターネット上で行うことを表明した。

記者会見は開かれない見通しで、共産党の重要会議が影響している可能性がある。

市場関係者は5%程度の成長率を予測しており、中国政府の通年目標には若干準拠するとされている。

中国当局が恒例のGDP発表記者会見を見送りへ 同日開幕の共産党重要会議が影響か

【北京=三塚聖平】中国国家統計局は12日までに、15日に予定する2024年4~6月期の国内総生産(GDP)の発表をインターネット上で行うと公式ウェブサイトで表明した。恒例となっている記者会見は開かれない見通しとなった。統計局は理由を説明していないが、中国共産党の重要会議、第20期中央委員会第3回総会(3中総会)が同日に開幕することが影響した可能性がある。

中国のGDPを巡っては、22年10月に7~9月期の発表が直前に延期されるという異例の事態が起きている。その際は、共産党大会が開催中だったため、習近平総書記(国家主席)が異例の3期目続投を果たすことを控えて低成長を示す数値の公表を避けたとの憶測を呼ぶこととなった。

3中総会は今月15~18日に北京で開催する。中長期の経済方針を討議する重要会議と位置づけられているため経済関係者も注目している。

24年4~6月期のGDP成長率は5%程度になると市場関係者は予測する。1~3月期の5・3%からは若干減速するが、中国政府の通年目標「5%前後」から大きく外れることはないとみられている。