取材ノート 長いものに巻かれるべきか

AI要約

毎年6月はトップ交代が相次ぐ時期でもあり、経営トップから完全引退した人との夕食を共にした。経営トップの人事権は外部組織にあり、事実上の更迭が行われた。更迭の理由は、優秀すぎるため周囲との調和が取れなかったこと。最側近に裏切られた経営トップは力尽き、日本の社会組織の現状に懸念を抱く。

立松鉄洋が勤務する支局が移転し、新しい場所は日当たりが良くて居心地が良い。豊橋松葉郵便局が入るビルの3階に移転したことで、気軽に訪れることができる環境となった。

経営トップの更迭や支局の移転といった出来事が日本の社会に影響を与えている。組織改革や人間関係の重要性について考えさせられる。

取材ノート 長いものに巻かれるべきか

 ■毎年6月はトップ交代が相次ぐ時期でもある。そんな中、経営トップから完全引退した人と夕食を共にした。その企業の経営トップの人事権は外部組織にあり、事実上の更迭。懇意にしていただけに心情を察すると感情移入してしまう。

 更迭の理由は、同業他社経営トップの言葉を借りれば「優秀な人だった。ただあまりに優秀だったから周囲の役員や従業員がついてこられなかったのでは」。おそらくそれが真相に近い。人事権を持つ外部組織をバックに最側近がクーデターを起こした。

 その人が嘆くのは最側近の裏切りだ。「どうしても時流に合わせた組織改革が必要だった。孤軍奮闘してがんばった」。ただ最後の最後に最側近に言われた言葉が脳裏から離れない。「長いものには巻かれましょう。あきらめてください」。

 その言葉を聞き、その人は反撃する余力をなくし力尽きた。今の日本の社会組織は実力だけで渡れない場合が多いのも事実だが、長いものに巻かれるだけなのもいかがなものか。低迷する日本経済の先行きを案じてしまう。

 ■立松 鉄洋(たてまつ・てつひろ)勤務する三遠支局は今春、従来の場所から北方向に約200メートル移動した。引っ越し先は豊橋松葉郵便局が入るビルの3階。日当たり良好、居心地も良い。気軽にお立ち寄りを。